「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

当世マタニティー事情:/上 妊娠発覚…何も知らなかった!

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 ◆当世(いまどき)マタニティー事情

 「初めての妊娠が分かった時はうれしかった。でも、がくぜんともしました。お産のこと、何も知らないって」

 まもなく臨月を迎える東京都豊島区の直子さん(仮名)は、電機メーカーに勤める35歳。「知的なキャリアウーマン」を自任していたが、妊娠発覚と同時に「化けの皮がはがれた」と話す。「だって妊娠期間さえ正確に知らず、『十月十日』と思い込んでいたんですから」

 一人っ子。妊娠の経過や赤ちゃんの成長過程を間近で見聞きした経験がない。頼りは育児雑誌、そしてインターネット。つわりと闘いながら知識を仕入れ、産院を探した。「着床から9カ月で生まれちゃうと知り、あわてましたよ。妊娠を自覚してから、半年後……。もうちょっと、勉強と準備の時間が欲しい」

 妊娠してからあわてる女性は直子さんに限らない。不妊治療を受けている彼女の友人も、頭にあるのは「作る」まで。「出来てから」どう過ごし、どこで産むかまで思いを巡らす余裕はないという。

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 「ふたを開けたら『プレママの産院探し』が大テーマになった」と千葉県船橋市の尾崎桂子さん。

 今春、「密室育児に陥りがちなママたちに、井戸端会議の場を提供したい」とインターネットサイト「WITH(ウィズ)ママ」を始めた。乳幼児を抱える母親に地域情報を提供するはずのサイトは「妊婦の駆け込み寺」の様相を呈し始めた。

 WITHママは首都圏を100の地域に区切り、情報を交換する仕組み。この地域限定情報が産院探しに便利と、出産前のプレママで大にぎわいだ。お目当ては、実際に産んだママの「産院評」。「妊娠は不意打ち。そんな緊急時には経験者に頼りたくなるのでしょう」と尾崎さんは分析する。

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 妊婦には「自分の無知」に続き、「昔の常識」との闘いが待っている。

 妊娠7カ月の主婦、理恵さん(31=仮名)は結婚と同時に、東京都中野区の実家近くに新居を構えた。「子供が出来たら実母を頼ろう」と考えていたからだ。

 「2人分食べなきゃ」「とにかく安静が第一よ」。初孫が出来たとたんに、母は自らの「経験則」から“アドバイス”する。ところが、理恵さんは「ただの時代錯誤」と反発する。

 女性の体格と意識、そして産医学は、一世代の間に激変した。「今は太ると先生に怒られる。だから食べずにいれば、今度は親にしかられて。立つ瀬がありません」。理恵さんは母乳育児を希望しているが、「ミルク全盛期」に育児をした母とのバトルは、赤ちゃん誕生後もやみそうにない。

 バース(出産)コーディネーターの大葉ナナコさんは「今の若い女性は予備知識を得る機会がないうえに、親も頼れない。思春期から妊娠・出産教育をすべきでは」と指摘する。

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 合計特殊出生率(女性が一生のうちに産む子の数)は下げ止まらず、昨年は1・29を記録。東京都に限れば、ついに1を切った。妊娠・出産はもはや生涯に一度あるかないかの一大イベント。少子時代に、妊婦らが繰り広げる奮闘努力と泣き笑いを追う。【斉藤希史子、写真も】

毎日新聞 2004年11月25日 東京朝刊
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by miya-neta | 2004-11-26 11:42 | 女 性