「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

毎日社説:ウクライナ選挙 露も欧米も干渉をするな

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 ウクライナの大統領選で、2人の候補者が「当選」を宣言し、国を二分する大混乱に陥った。内戦にもなりかねない。

 「当選」を宣言したのはウクライナ東部を地盤とする親ロシア派のヤヌコビッチ現首相と西部を地盤とする親西欧派のユーシェンコ元首相で、国を二分した東西対決の様相となっている。

 中央選管は東のヤヌコビッチ氏の勝利を発表したが、西のユーシェンコ氏は結果を不服として、選挙の大がかりな不正を告発した。

 欧州連合など欧米諸国は選挙の不正を認め、ユーシェンコ氏を支援し、ヤヌコビッチ氏の勝利を認めない立場だ。

 一方、ロシアのプーチン大統領は、ヤヌコビッチ氏の勝利を祝福し、欧米諸国の動きを「無秩序状態に陥れる試み」と反発する。

 ウクライナの大統領選挙は国内対立だけでなく、欧米対ロシアという冷戦時代さながらの国際対立を巻き起こしている。

 この東西対立の背景には、ウクライナの複雑な歴史がある。

 ドニエプル川を挟んで東ウクライナは17世紀にロシアに併合され、ロシア文化の強い影響下にあった。宗教はロシア・ウクライナ正教で、言語はロシア語が中心だ。

 西ウクライナはポーランドやオーストリア帝国の支配下に入り、ウクライナ正教のほか東方合同教会などカトリックの影響が残る。言語はウクライナ語だ。

 東西は違った歴史を歩みながら、ソ連崩壊後初めて本格的な国家統一を達成し、ウクライナの悲願だった独立国家を誕生させた。

 つまり、国家としての求心力はまだ弱く、国民意識も育っていない。東と西のウクライナでは、向いている方向も違う。

 さらに、西ウクライナは農業地帯で、西欧の影響を受け、市場経済導入の経済改革に熱心だ。

 一方、東ウクライナは石炭・鉄鋼などの重厚な工業地帯で、ソ連時代の大型国営企業のリストラに苦しみ、経済改革の推進よりは国家の支援や補助を求めている。

 ソ連崩壊後、選挙のたびに、ロシアか欧州か、市場主義経済か国家依存経済かの論争が繰り広げられてきた。

 今回の選挙でも、ヤヌコビッチ氏はロシアとの統合による経済安定を叫び、ユーシェンコ氏は欧州統合による経済発展を訴えた。

 選挙結果は国内を真っ二つに割り、どちらが勝利するにせよ、負けた側は痛みを味わわざるを得ない状況にある。

 ウクライナは独立を獲得してから十数年。国家基盤は脆弱(ぜいじゃく)だ。どちらか一方の主張で国を引っ張れば、どこかで摩擦が起きる。

 東も西も、ウクライナの危うい国家状況を考え、国の統一を最大目標に置き、国家分裂や流血の回避に全力をあげるべきだ。

 そして、ロシアと欧米諸国など第三者はウクライナの政治への干渉を極力避けるべきだ。

 大統領選挙のやり直しが一番望ましいと思われるが、これもウクライナの国民の意思と決定に委ねるべきである。 

毎日新聞 2004年11月28日 0時17分
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by miya-neta | 2004-11-28 15:31 | 国 際