豚内臓でE型肝炎感染か 北海道で6人、1人は死亡
2004年 11月 28日
北海道北見市内の焼き肉店で豚の内臓などを食べた6人がE型肝炎ウイルス(HEV)に集団感染した疑いがあり、このうち男性1人が劇症肝炎で死亡していたことが28日、厚生労働省と北海道庁の調査で分かった。
HEVは熱に弱く、加熱調理すれば感染を防げるが、豚の内臓などが生焼けで感染した可能性がある。これまで野生のシカやイノシシの生肉を食べて感染した例はあるが、流通食品が原因と確認されたケースはなく、道庁が感染源特定を急いでいる。
厚労省や道庁によると、お盆で集まった親せきの計13人が8月中旬、焼き肉店で会食。うち60代の男性1人が9月下旬に劇症肝炎を発症し、10月に入って死亡。血液検査でE型肝炎と診断された。
その後の道庁などの調査で、男性の息子の血液からHEVが検出されたほか、4人の血液からも感染歴があることを示す抗体が見つかった。息子は9月に献血しており、輸血を受けたリンパ腫の男性患者もHEVに感染していた。