「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

[Scene]宗教や人種を超えた「人間」の生と死 母のメッセージを写真に込めて

[Scene]「死ぬ瞬間」の著者キューブラー・ロス博士の追悼写真展を開いた長男 ケン・ロスさん YOMIURI ON-LINE / ジョブサーチ

b0067585_855920.jpgケン・ロスさん
写真展の会場で作品をバックにした、ケン・ロスさん(左)と堂園凉子さん





 

1960年、米国ニューヨークに生まれる。ウィスコンシン大学卒業後、オーストラリア滞在中に写真家としての活動を開始。現在、世界各地で撮影を続けている。

 東京・六本木で11月中旬に行われた追悼写真展。会場には、世界各国の人々や風景を写した作品が並び、その中央に「神道の鳥居」「キリスト教の十字架」「イスラム教のモスク」の3枚が象徴的に飾られていた。

 「あえて言えば、私の宗教はヒューマニズム。宗教や人種を超えた個々の人間が生きる姿をテーマに、母の人生観や哲学を展開しているのです」

 「母」とは、今年8月に他界した米国の著名な精神科医、E・キューブラー・ロス博士。その主著「死ぬ瞬間」(読売新聞社刊、中公文庫収録)は、死期の迫った患者との対話を通じ、死を受容するまでの「ありのままの人間」の心の動きを追う。日本でも40万部のロングセラーとなり、終末医療に携わる人のバイブルでもある。

 写真展を実現させたのは、婦人科医の堂園凉子さんだ。医師という立場、阪神・淡路大震災でのボランティアの経験から、ロス博士の著作に共鳴。ロス親子と親交を深め、博士の生前から、長男ケンさんの写真展を日本で開催しようと企画していた。

 ロス博士の晩年、ケンさんは9年間にわたって介護を続けたという。

 「母から教えてもらったのは、『自らの目で、ありのままを見なさい』ということ。人間には決して、ラベルを張ることはできないのです」

笠谷寿弘/撮影 島崎哲也太


(2004/12/5 YomiuriWeekly Sceneより転載 無断転載禁止)
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by miya-neta | 2005-01-14 08:54 | 国 際