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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

新人先生、自殺のナゾ「複雑な教育現場、冷たい職場」

新人先生、自殺のナゾ「複雑な教育現場、冷たい職場」 - livedoor ニュース


 授業開始からわずか1週間、学校の図工室で首つり自殺をした22歳の新卒教諭。周辺を探っても恵まれた家庭、優秀な成績、大の子供好き…と自殺の動機は見つからない。だが、専門家は「瞬間性鬱(うつ)病(びよう)」を指摘。この教師だけでなく、新入社員にも増加傾向にある優秀ゆえの「心の迷い」が浮上している。

 自殺したのは埼玉県幸手市に住む男性教諭。教諭は19日午前6時20分ごろ、誰よりも早く勤務していた埼玉県越谷市立千間台小に出勤。出勤簿に判を押したが、朝礼の時間になっても担任の4年生のクラスに姿を見せなかった。

 校舎3階にある図工室のはりにネクタイをかけ、自ら命を絶っていたのだ。

 教諭は埼玉県内の国立大教育学部を先月卒業し、今月8日の始業式で児童と初顔合わせ。11日から授業が始まったばかりだった。

 学校関係者は「はつらつとした好青年。子供と明るく接していて悩んでいる様子もなかった。1日、高らかに着任のあいさつをしてくれて、将来有望だと思っていた」と肩を落とす。

 自殺前日は「同僚と午後9時半ごろ学校を出て、車で春日部駅まで送った。車中でもおかしな様子はなかった」(同)といい、当日朝も「いつもどおり朝5時半に起きて朝食を食べて出て行った。全然、変わった様子はなかった」(親族)という。

 当日は午後に初の授業参観と保護者会が予定されており、「『初めてなので緊張するなぁ』と話していたそうです」(保護者)。一方で「意欲を持って授業参観の準備をしていた」とも。

 教諭の自宅は幸手市郊外の約13年前にできた巨大新興住宅街の一角にある立派な1戸建て。「50代の両親と兄の4人暮らし」(近所の主婦)といい、「昔から厳格な家庭で、服装の乱れは一度もなかった。家族仲もよく、10日前にすれ違ったときには、『おはようございます!』といってくれたのに…。だけど先生になったとは初めて聞いた」(同)

 教諭は地元の小中学校を卒業後、進学校として有名な高校に入学する。「生徒会長を務め、成績も優秀だった」(近所の住人)。その後、大学にもストレートで入学し、「子供が大好き。温厚でだれからも好かれる性格。教育実習以外にも自主的に研修をやっていた。『とにかく早く学校で教えたい』と意欲的だった」(大学関係者)という。

 約1900人の応募のうち、新卒採用者は150人という難関の教員採用試験にもストレートで合格し、順風満帆のスタートを切った直後の死-。精神科医の日向野春総氏は「私もこの春、よく似たケースで新入社員の若者を3人診ている」と話す。

 「みんなマジメで堅い家に育ち、本人が優等生だからトラブルなく生きてきた。だから、誰かの一言が引き金でポーンと竹を割るように『100%駄目だ』と思うことがある。経験がないから些細(ささい)なことが転換できない。新卒の1%ぐらいにみられる『瞬間的鬱病』が疑われる。ここ2、3日で何かのきっかけがあったのではないか」

 また、日向野氏は「世間が見るより、今の教育現場はグチョグチョしているのです。異常に冷たい職場で、どこの派閥に入るかパニックになっていたかもしれない」とも話している。


2005年04月21日 17時00分

情報提供:夕刊フジ
by miya-neta | 2005-04-22 09:08 | 社 会