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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

10代の母親たち 周りは年上…孤立感

周りは年上…孤立感 : 連載 : ニュース : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


10代の母親たち 周りは年上…孤立感_b0067585_10311628.jpg「教室」で同世代の仲間作り

 10代の出産、子育ては、地域からの孤立や経済的な不安など、いろいろな困難と直面することが多い。専門家は、若くして出産した母親への支援の必要性を強調する。若い母親たちの現状と、彼女たちを支えようとしている様々な取り組みの現場を訪ねた。

 18歳の母親がひとり、生後4か月の息子を抱きかかえてバスに乗った。静岡県浜松市で2003年春、初めて開かれた「10代の母親のための子育て教室」に向かうためだ。

 彼女は高校を中退して仕事を見つけ、働きながら彼と二人で暮らしていた。17歳で妊娠し、結婚した。子どもが生まれると、同年代の友達とは今までのように遊べなくなった。

 実母は再婚して幼い子どもがいたため、育児を手助けしてもらうことはできない。年上の夫は、赤ちゃんが泣いても、おむつも替えてくれない。「いつも家で子どもと二人きりで、つまらなかった」

 子育て教室には10代の母親が数人集まっていた。「久々に外出して、おしゃべりができてよかった」。彼女は教室が開かれるたびに顔を出した。街で見かけた若いママに声をかけ、一緒に連れていったこともあった。

 「公園にいる年上のママたちとは話が合わない。やっぱり同年代で、気の合う子が見つかると楽しいから」

 子育て教室では、母親同士で情報交換をするだけでなく、保健師が子育てについての講話もする。昨年度は6回開催し、若い人では15歳から22歳まで、延べ80人の母親たちが参加した。今年度から開催を月1回に増やした。

 担当の保健師、平口志津子さんは「若い母親同士の交流の場を設けることで、10代の母親たちが孤立しないようにしたい」と話す。育児学級などに参加しても、少数派の10代の母親は、20代、30代の母親となかなか打ち解けることができない。

 「同年代の友達はまだ、学校生活や友達づきあいを楽しんでいる年ごろですから」

 若い母親の中には、携帯電話のサイトで友達を探す人もいる。17歳で男児を出産した女性は、近くに住む同年代の母親と知り合いになり、時々会って子ども同士を遊ばせている。

 「同年代のママと話しているうちに、心強くなってがんばろうと思った」「同じ月齢の子の様子がわかって安心した」。仲間との出会いは、若いママたちの子育ての励みにもなっている。

 ◆30年前に比べ倍増

 厚生労働省の人口動態統計によると、第一子出生時の母親の平均年齢は年々高くなっており、2004年は28・9歳だった。その一方で、04年に10代の母親が産んだ子どもの数は1万8594人で、全出生数の約1・7%を占める。30年前の0・8%に比べ大きく増えている。

 10代の出産を研究している埼玉県立大教授(母性看護学)の鈴木幸子(さちこ)さんはこのほど、「出産を可能にする環境整備に関する研究」をまとめた。

 10代で出産した母親は、子どものいない同世代の女性や、年代の違う母親たちと一線を画す傾向があり、行政の母子保健サービスを利用していない人もいるという。

 「産科医院などと連携して、妊娠中から彼女たちを支えていくことが望ましい。経済的に困っている人もおり、仲間作りや就労支援の必要性もあります」と指摘している。

(2005年6月28日 読売新聞)
by miya-neta | 2005-06-28 10:29 | 女 性