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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

熱中症:高齢者はご注意 渇き感じる機能低下→水分補給の欲求弱く→脱水症状に

MSN-Mainichi INTERACTIVE 暮らし


 ◇渇き感じる機能が低下し、水分補給の欲求弱くなり、脱水症状に

 夏本番に入り、熱中症が心配される季節になった。30度を超えると救急搬送患者は目立って増加するという。高齢者は室内で熱中症になるケースも多く、厳しい暑さの日はエアコンの活用も重要だと専門家は指摘する。

 人は気温が上昇すると、汗をかくことで体温が上がらないように調節する。熱中症は水分補給が十分でないなどにより発汗が減り、体温が急激に上昇するとともに、脱水を起こす状態をいう。体が暑さに慣れていない時期は発汗量が少ないため、起こしやすくなる。

 最初は立ちくらみや筋肉のけいれんが起こり、熱けいれんなどと呼ばれる。症状が進み嘔吐(おうと)、めまいなども出てくると熱疲労とされ、体温が40度以上になり、細胞・組織が破壊されるような重症になると熱射病と呼ばれる。血液循環の悪化で肝臓、腎臓などの障害を起こし、死に至ることもある。

 04年7月と8月の熱中症による救急搬送数と気温の関係をまとめた東京消防庁のデータによると、気温が高いと発生件数も多く、30度を超えると急激に増えている。搬送患者は若い世代や働きざかりの男性が目立つが、重症者は60歳以上が7割を占める。

 安岡整形外科脳外科クリニック(東京都武蔵野市)の安岡正蔵院長によると、高齢者はのどの渇きを感じる機能が低下しており、水分補給の欲求が弱くなる。そのため、脱水症状になりやすい。子どもは体温調節や発汗の機能が未熟で、脱水を起こしやすい。

 熱中症を防ぐには、水分だけでなく、発汗で失われた塩分も補給した方が効果は高い。水に塩をパラパラふったり、市販のスポーツドリンクを2~3倍分に薄めてもよいという。安岡院長は「少しでもおかしいなと思ったら、水分を摂取しエアコンをかけるなど、自己防衛が大切」と指摘している。【下桐実雅子】

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 <熱中症予防の主な注意事項>(安岡院長による)

・朝食を抜かない(食事とともに水分をとれる)
・水分だけでなく塩分も補給
 (水だけだと体の塩分濃度が薄まり、水分補給という体の欲求が弱まる)
・睡眠時間は十分に
 (睡眠不足や疲労は発症のリスクを高める)
・急な暑さに注意
 (暑さに慣れていないと発汗量が少ない)
・スポーツ前には250~500CCの水分を取る
・ゴルフの昼休みに飲酒は避ける
 (アルコールは利尿作用を持つ)
・発汗量を減らす薬(抗ヒスタミン剤)などの服用時は特に注意

毎日新聞 2005年8月1日 東京朝刊
by miya-neta | 2005-08-01 16:52 | 科学/技術