「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

皇位継承資格見直し/国民の理解と支持を求めて 8

河北新報ニュース 皇位継承資格見直し/国民の理解と支持を求めて


 皇位継承資格の見直しを検討している皇室典範に関する有識者会議が、これまでの論点を整理し中間報告として公表した。
 (1)男系男子で継承する伝統を守るため旧皇族の復帰などを認めて資格者を増やす(2)女性天皇とその子孫の継承(女系)を認める―の2案を併記している。

 この問題は伝統の男系男子継承を最優先して考えるか、歴史上10代8人がなった女性天皇の例をふみ、さらに女系継承容認まで考え方を広げるか―が焦点だ。
 皇室では1965年生まれの秋篠宮さまの後、男子皇族が生まれていない。このままでは皇室典範の規定ではいずれ皇位継承者がいなくなってしまう。

 一方、皇太子夫妻には2001年、長女愛子さまが生まれており、継承資格を与えるには皇室典範の改正が必要だ。
 中間報告はよく問題点を整理し、議論すべき内容を分かりやすく示している。

 (1)の場合、戦後、皇族から離れた旧皇族はすでに60年近く一般国民として過ごし、現天皇との血縁も共通の祖先は約600年も前にさかのぼる遠い血筋となる。「それでは国民の理解を得るのは難しいのではないか」との意見も紹介している。

 (2)は天皇が象徴としての役割を果たす上で男女は問題でなく男系男子にこだわる合理的理由はない―との見解に対し、「天皇の正統性に疑念が生じるのではないか」「統合力を期待できないのではないか」との意見も併記した構成などがその例だ。

 天皇の地位は憲法第1章で定める「国のかたち」の根幹だ。1000年を超す伝統を未来にどうつなぐか、21世紀初頭の節目で考え、整備し直す役割を担うのはわたしたちの世代の責任であり、誇りでもあるはずだ。
 中間報告が指摘する通り、何よりも「国民の理解と支持を得られること」が大事であり、研究をさらに深めるべきだ。

 そして論議が中間段階まできた今、気がかりなことがある。
 それはまさに当事者である皇族の人たちが意見を言う機会はあるのか―ということだ。

 皇后さまが時に体調を崩されるが、后妃として努める負担によるものではないのか。
 皇太子妃雅子さまの不調は、『ぜひ男子のお世継ぎを』との国民の無言の期待が重荷になっているということはないのか。
 お姿をみると、皇室にはいったのだからやむを得ない―と国民が言うのは無責任すぎる。

 女性天皇は女系問題は理解不足ながら大方の国民は容認する考えになっている。が、当人の重圧を考えれば皇室に生まれた宿命だからと意思も聞かず継承を義務づける制度では、伝統はいつか破(は)綻(たん)する。中間報告は旧皇族の復帰について「当事者の意思を尊重することが大事だ」との意見を紹介する。それは現皇族についてより強く当てはまるはずだ。

 有識者会議は11月にも意見を一本化、政府はこれを受け皇室典範を改正し、来年の通常国会に提案する予定だ。
 この問題は拙速は避け議論を尽くすべきだ。政局と絡める不見識などは当然許されない。

2005年07月27日水曜日
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by miya-neta | 2005-07-27 10:25 | 政 治