「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

日朝協議再開へ/慎重かつ毅然とした対応を

河北新報ニュース


 日本人拉致問題をめぐる対立で途絶えている日朝政府間協議が近く再開される。北朝鮮が核廃棄を確約した6カ国協議の共同声明には日朝関係正常化の推進も明記された。再開協議は日朝の今後を占うとともに北朝鮮の共同声明履行のバロメーターにもなる。慎重な対応と米中韓ロとの連携が大切だ。
 6カ国協議の開催中、北朝鮮は5日連続で交渉に応じ、協議の大詰め段階で対話再開に合意した。これを踏まえ両国は「日朝平壌宣言に基づき懸案事項を解決し、国交正常化のための措置をとる」ことを約束、共同声明に盛り込まれた。

 「懸案事項」が拉致問題を指すことは米中韓ロとは共通認識となったが、北朝鮮は「拉致は解決済み」と突っぱねる意思を鮮明にする。核廃棄についても「軽水炉提供まで応じない」と共同声明に反する姿勢を打ち出している。拉致、核問題ともに予断を許さない状況にある。
 町村信孝外相は「拉致に関する協議という限定は付けていない。幅広く両国間の諸懸案を取り上げる」考えを示した。対話再開は「国交正常化交渉に道が開かれるためのステップ」と位置付けた。

 国交正常化交渉は、小泉純一郎首相が初訪朝し金正日総書記と署名した日朝平壌宣言に基づき2002年10月に開かれたが、拉致問題で対立し1回きりで中断した。
 首相の04年5月の再訪朝と拉致被害者家族の帰国を受け、拉致問題の実務者協議が3回開かれたが、別人の遺骨問題で日本側の鑑定に北朝鮮が「捏造(ねつぞう)だ」と反発。昨年12月以降、日本側の再開要求に応じない状況が続いていた。

 再開協議で対話中断の原因である拉致問題を正面から取り上げれば、北朝鮮が態度を硬化させるに違いない。政府は議題を拉致に限定しないことで打開の糸口をなんとか見いだしたいのだろう。だが「拉致問題の解決なくして正常化なし」が基本方針だ。誤ったメッセージとならないよう毅然(きぜん)とした姿勢を取るべきだ。

 北朝鮮としては、共同声明の合意事項を積極的に実行する姿勢を見せ今後の6カ国協議で先手を取りたい。米の譲歩を引き出すため、対日関係の改善姿勢を示し日米の連携に揺さぶりをかける。そんな思惑だろう。
 先日の6カ国協議は、核放棄が先か、軽水炉提供が先か、手順をめぐる対立点を次回に先送りしたことから、共同声明にあいまいさを残した。「適切な時期に検討」で合意しながら軽水炉提供をすべてに優先させるという北朝鮮の身勝手な主張は日本としても正す必要がある。

 拉致被害者の家族会は対話再開に期待を寄せる。再調査を求めた105の疑問点のほとんどが未解明。不誠実な北朝鮮への制裁論も高まっている。
 首相は、拉致と核問題は「両方大事だ」と強調した。核と拉致の包括的解決を正常化交渉開始の前提とする原則からぶれない姿勢が大切だ。再開協議では北朝鮮の誠意と日本外交の力が試される。

2005年09月24日土曜日
[PR]
by miya-neta | 2005-09-24 08:04 | 国 際