前原氏講演 原文の「中国脅威」を「懸念」と表現
2005年 12月 20日
2005年12月20日23時24分
民主党の前原代表が「中国脅威論」を展開した米・ワシントンでの講演で、原文では中国の軍事費拡大を「現実的脅威」と書きながら、実際は英語で「現実的な懸念(concern)」と発言、言葉を使い分けていたことが、同党の講演記録などでわかった。
講演は8日(日本時間9日朝)、英語で行われた。配布された日本語原文は「脅威」だったが、前原氏は強すぎると判断し、「concern」と表現したという。前原氏に近い民主党議員は「中国を敵視すると見られてはいけないので避けた」と説明する。
もっとも前原氏は、講演後も、日本語では記者会見などで中国を「脅威」と繰り返し述べ、「考え方に変わりはない」としている。
自民党内からは「米国では懸念、日本語では脅威と使い分けているのは姑息(こそく)」(外相経験者)との批判も出ている。