「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

寛仁さまご発言(要旨) 「女性天皇」は男系断絶の危機

Sankei Web 産経朝刊 (02/01 05:00)


 寛仁(ともひと)親王殿下は、昨年秋に自身が会長を務める福祉団体の会報にエッセーを寄稿して以降「火中のクリを拾う覚悟」で皇位継承問題について発言を続けてこられているが、今回のインタビューは女系の前段階である愛子さま即位への危惧(きぐ)を強くにじませる内容となった。

 寛仁さまが指摘される通り、過去の十代八人の女性天皇は全員未亡人か独身で、女系の皇族を出産することはなかった。幼い男子皇族の成長を待つなど“中継ぎ”で即位しており、男系男子のお世継ぎが存在しない現在の状況とはまったく違う。

 保守系の論者の中にも「愛子さまは過去の女性天皇と同じく男系女子なので即位はやむを得ない」「女性天皇と女系を分けて論ずべきだ」との声があるが、女系「天皇」は女性天皇から生まれるのであり、過去の女性天皇と違い、愛子さまが即位された場合、崩御されるときに男系の皇統が断絶する危機が待ち受けている。女性天皇と女系は表裏一体の関係だ。

 寛仁さまが「女性天皇を認めると女系に移る」と問題の核心を述べた上で、愛子さまの「皇配陛下」の出現に「恐ろしい」と危機感を表明、旧宮家の皇籍復帰などを模索して「次の世代」を見極めてから女帝・女系の議論に入ればいいと発言されたことは、女系の入り口である愛子さま即位に慎重であるべきだとのお立場を意味する。

 寛仁さまは別のインタビューで、お父さまの三笠宮さまが女性天皇反対を主張する論文のコピーを持参して「私の意見はこれと同じである」と述べられたエピソードを紹介されている。

 皇族が発言を続けられていることに対し宮内庁幹部は「政治的な事柄であり、発言を控えていただくのが妥当」としているが、「これは政治を超えた、日本国の歴史と伝統をどうするかという問題」という問題提起を政府も国会も重く受け止めるべきだ。(渡辺浩)

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 【皇室典範改正手続きへのご感想】

 十代八人の女帝がいたというニュースだけが流れ、「女帝が即位して何がおかしいの?」という感じになっている。しかしこれまでの女性天皇は皆、未亡人か独身だった。夫君を亡くした後、皇位を継承する男子が成長するまで待つなどの形態があり、皆さま等しく配偶者を求めていない。あるいは宇多天皇のように、臣籍降下(皇籍離脱)してから戻ったり、光格天皇などのように遠い遠い傍系から天皇になった例もあるが、そういうことまで知られていない。何の意味も分からず○×式で決められたらたまったものではない。世論調査は設問の仕方で結果は大きく変わる。例えば単に「女性天皇も可ですか?」という聞き方をすれば誰だって「可です」となるだろう。日本は神武天皇以来のDNAが続いている世界で唯一の国だが、女性天皇を認めれば、やがて(次の代に)女系に移るということや、過去の女性天皇はこうだったと説明した上でアンケートをすれば結果は違うと思う。「愛子さまかわいや」や「雅子さまがお世継ぎのプレッシャーから解放されるのじゃないか」というレベルの認識で決められたら困る。

 【ご発言の動機】

 われわれは政治にはタッチできないが、これは政治を超えた、日本国の歴史と伝統をどうするかという問題なので、きちんと正しいことを言っておくべきだと考えた。最終的には皆さん(国民)の判断を待つわけだが、メディアもきちんとした事実を発信してほしいという意味でお話をしている。

 【小泉首相について】

 私たちは(立場上)小泉さんのやり方が良いとか悪いとかは言えない。ただ、変えてよいものと絶対に変えてはいけないものがあるのは確かだ。郵政改革とは違うと思う。こんな大事なものを変えようとしているわけだから、最低でも五年間くらいは議論して、日本の津々浦々で意見を聞いて、国会で慎重審議し、国民が納得するような結論を出す必要がある。

 【吉川座長について】

 (寛仁さまのご発言に有識者会議の吉川弘之座長が「どうってことない」と述べたとき)「その言い方はないでしょう」と思ったが、有識者会議の機構や人選は政治マターだから何も言わないことにしている。ただ、ロボット工学の専門家だから人間の言葉が分からないのかなと(笑)。敬語や丁寧語が。「ありがたく拝聴しておきます」というように言っておけば何の問題も起きないと思うが。

 【天皇陛下のご意思】

 (女性天皇や女系の容認が陛下のご意思というのは)違うだろう。私が推測するに、平成の御代(みよ)にきちんとした道筋を立てておきたいというお気持ちは、陛下としては当然おありだと思う。それを宮内庁長官や侍従長に「きちんと整備してほしい」ということは当然おっしゃっただろう。でも天皇というお立場上、「女帝でいい」とか「女系でいい」とか「誰それを連れてこい」というような細かいところまでおっしゃるはずがない。

 【旧宮家の皇籍復帰】

 戦後、GHQの指示でやむなく臣籍降下した十一宮家の方々がいる。そうした方々が皇籍に復帰されるのは決して不自然なことではない。その方々は万世一系のDNAを持っている。十一宮家の臣籍降下については、当時、陛下(昭和天皇)が全員をお呼びになって「まことに残念な事態になった」とおっしゃって、宮内府(当時)次長が、万が一のときのために復帰のことをお考えになって身を慎んでいただきたいというようなことを話したそうだ。だからそういう方策(皇籍復帰)があるということを声を大にして言っておきたい。あらゆる手を尽くした上で、またしても次の世代が女性ばかりだったとか、そういう状況になれば、そのときに初めて女帝・女系の議論に入っていけばいいのではないか。皇太子さまが即位されて、その次の世代の話をしているわけだから。

 【女性天皇と配偶者】

 二千六百六十六年の中の(旧宮家が皇籍を離れている)六十年なんて吹けば飛ぶような時間だ。先帝さま(昭和天皇)のご親族の集まりである菊栄親睦(しんぼく)会というのがあるが、それを中心にしてわれわれは(旧宮家と)親類付き合いをし、しょっちゅう会っている。だから「違和感」があるという指摘はどうしても納得できない。そんなことよりもっと違和感があるのは、(天皇としての)愛子さまの配偶者を求めようとしていることだ。恐ろしいことに(配偶者を)「陛下」と呼ぶという。きのうまで「田中さん」「佐藤さん」だった方が突然見込まれて配偶者になり、「きょうから陛下と呼んでください」というほうがよっぽど違和感がある。その配偶者の次の代の方は天皇家と○○家の祭祀(さいし)を行わなければならない。○○家、××家が入ってきて、だんだんと万世一系という世界で唯一のすばらしい伝統が破壊されてしまう。そうなれば、果たして天皇の正統性を皆さんが認めてくださるだろうか。皆さんの家系とあまり変わらないわけだから。やがて天皇家の滅亡につながっていくと思う。

 【女性皇族の結婚による皇籍離脱の廃止】

 うちの娘たち(彬子さま、瑶子さま)が一番適齢期にあたり、私個人としてはえらく困る話だ。いずれ臣籍降下するという前提に立って、社会にほうり出されたときに大丈夫なように死にもの狂いで育ててきたわけだから。(彬子さま、瑶子さまは)「私たちはそんなつもりで生きてきたのじゃない」と言っている。

 (聞き手 喜多由浩)
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by miya-neta | 2006-02-01 07:10 | 政 治