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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

「公立中の部活動」 「やりすぎ多い」医師が警鐘

asahi.com: 教育


2006年04月10日11時13分

 秋田市立中学に通う2年生男子生徒の母親からハードすぎる部活に疑問を投げかける手紙が届いた。

 「陸上部の練習が連日遅くまであり、夏は午後7時ごろまで学校にいます。疲れて果てて帰宅し、夕飯などを済ますと寝るだけ。土日もつぶれます。公立中でこんなに部活をやる必要があるのでしょうか」

 同じ学校の女子生徒の母親は「吹奏楽部も大変。他県に引っ越した人によれば、秋田は特に大変らしい」とのこと。転勤で秋田市から転出した親に聞いてみると、「早く帰ってくるようになりずっと余裕ができた」(中2、山梨県)、「短時間に集中して練習するようになって喜んでいる」(中3、山形県)。

 秋田市内の秋田組合総合病院のスポーツ外来担当の整形外科医、石沢暢浩さんは05年、市内の中学生にアンケートをし、主に部活で運動をしている1355人の回答を分析した。1日の練習時間は約75%が2時間以上、27%が4時間以上。94%が「週に5日以上」、半数が「家に帰っても疲れる」、6割が「体に痛みがある」と回答した。

 「秋田も学校によって違うが、中学生としては、やりすぎの学校が多いことがよく分かった。この年代は体格差が大きいのに、一律の練習メニューではけがが多くて当然です」と話す。

 ただ、部活に多くの時間を割くのは秋田市だけの傾向ではない。

 文部科学省の「運動部活動の実態に関する調査研究協力者会議」が01年、調べた結果、中学校で週6日以上活動している例が64%あり、時間も「2~3時間」が47%、「3時間以上」が13%だった。「休養日を定めている」のは約6割だったが、土日の活動を「どちらも認めている」との回答も6割だった。

 文化系の生徒からも厳しい部活への疑問が寄せられている。茨城県の公立中学2年の女子生徒は吹奏楽部の部活で毎日疲れ切っているという。「朝練や長時間の練習でほかのことをする余裕がない。風邪でも休みにくく、つらい。でも、やめると友達や先輩との関係が悪くならないか心配」

 元公立中学教諭で教育評論家の尾木直樹さんは「部活は充実感を共有したり、自己肯定感が増したり、良いことも多い。だが、生活が部活のみになる危険もある。思春期に様々な経験をし、自分としっかり向き合う時間がないと、自立心も育たない」。

 少子化で教師の数が減る中、部活は教師にとっても負担が大きい。「時間を短くするか、地域の受け皿を作って活用するべきだ」と話した。
by miya-neta | 2006-04-10 11:13 | 教 育