世界の平和確立に貢献を~小泉首相の戦没者追悼式式辞全文
2006年 08月 17日
[ 共同通信 2006年08月15日 12時12分 ]
小泉純一郎首相の式辞全文は次の通り。
天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族および各界代表多数のご列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。
先の大戦では、多くの方々が、戦場に散り、戦禍に倒れ、あるいは戦後、遠い異境の地に亡くなりました。
また、わが国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となった方々に謹んで哀悼の意を表します。
終戦から61年の歳月が過ぎ去りましたが、今日の平和と繁栄は、戦争によって心ならずも命を落とした方々の尊い犠牲と、戦後の国民のたゆまぬ努力の上に築かれています。
世界中の各国・各地域との友好関係が、戦後の日本の安定を支えてくれていることも忘れてはなりません。
私たちは、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく次の世代に継承する責任があります。
本日、ここに、わが国は、戦争の反省を踏まえ、不戦の誓いを堅持し、平和国家日本の建設を進め、国際社会の一員として、世界の恒久平和の確立に積極的に貢献していくことを誓います。平和を大切にする国家として、世界から信頼されるよう、全力を尽くしてまいります。
終わりに、戦没者の方々の御霊(みたま)の安らかならんことと、戦没者遺族の今後のご平安とご健勝を心からお祈り申し上げて式辞といたします。