更年期症状に効く乳酸菌を発見 食品に応用へ
2006年 11月 20日
2006年11月20日11時53分
食べ物による更年期症状改善の主役は、大豆イソフラボンから腸内細菌がつくる「エクオール」と見られるようになってきたが、大塚製薬はエクオールをつくる乳酸菌を発見、体内から取り出すことに成功したと発表した。日本人の半数はこうした菌を腸内に持たないといわれ、大豆を食べても効果がなかった人には朗報だ。食品にも応用可能なエクオール産生菌を取り出したのは世界初。
エクオールは、女性ホルモンと似た構造を持った物質。大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内で分解されてでき、更年期症状の改善や乳がんの予防などに役立つ可能性がある。
ただ、日本人の約5割、欧米人の約7割は産生菌を持たず、大豆イソフラボンを食べてもエクオールにまで分解できない。共同研究をした渡邊昌・国立健康・栄養研究所理事長は、「食品に応用できれば、分解ができない人だけでなく、アレルギーで大豆が食べられない人もエクオールを摂取できるようになるかもしれない」と話す。