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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

教育再生会議:素案了承見送り 与党への譲歩に委員反発

教育:MSN毎日インタラクティブ


 政府の教育再生会議は21日、安倍晋三首相も出席して来年1月の第1次中間報告の素案を協議したが、「議論したテーマが削除されている」と不満が噴出し、了承を見送った。素案を書いた首相官邸の同会議担当室が、自民党文教族が再生会議に反発しているのに配慮し、「大学の9月入学」など具体論を明記しなかったためだ。自民党は「官邸は文部科学省が決定済みの政策しか盛り込めない」(政調幹部)と見透かしており、首相は最重要課題の教育政策でも主導権を失いつつある。

 「担当室がわれわれの議論の是非を判断するなら結構だ。ただ、会議はすべて公開すべきだ」

 渡辺美樹委員(ワタミ社長)は同日の会議で、政治家の顔色をうかがう官僚主導の運営に厳しく注文をつけた。再生会議は8、9両日、泊まり込みで集中討議を行ったが、そこで確認した教員免許更新制の厳格化や「ゆとり教育」見直しなどが素案からは抜け落ちており、他の委員からも不満が相次いだ。

 首相主宰・出席の会議が、これほど紛糾するのは異例だ。安倍首相は「激しい議論もあったが、具体的な取りまとめをお願いしたい」とあいさつし、委員たちの不満に理解を示しながらも、議論の集約を低姿勢でお願いするしかなかった。

 教育改革担当の山谷えり子首相補佐官は7日と18日の2度、自民党文教族らで作る与党教育再生検討会(座長・大島理森元文相)に素案の検討状況を報告。「再生会議の決定が政府決定になる」と説明したが、来年以降の学校教育法などの改正作業を大きく左右するだけに、与党からは「無責任なやり方だ」(自民党参院議員)との不満が爆発。結局、内容の後退を余儀なくされた。

 一方、伊吹文明文科相は20日、文科省で佐田玄一郎規制改革担当相と会談。7月の「骨太の方針」に盛り込んだ教育委員会制度に関する規制緩和策について、再生会議の議論とは関係なく、文科省と内閣府で検討していくことを合意した。来年の通常国会提出を目指している教育関連法改正に盛り込む方針だ。

 学校運営の権限を持つ教育委員会は、いじめによる自殺や未履修問題で不手際が多発。見直しは教育改革の「核心」(文教族幹部)となっているが、文科省と自民党が作業をリードし、再生会議は排除されつつある。伊吹文科相は21日の再生会議の終了後、記者団に「会議の意見はいいアドバイスとして活用すればいい」と冷たく突き放した。【竹島一登】

 ■教育再生会議中間報告素案のポイント■
・教育内容を充実して授業時間を増やし、習熟度別指導を推進
・いじめを許さず、反社会的行動をとる子どもは出席停止措置を検討
・社会人の教員への中途採用と、教員の適性判断の厳格化
・保護者による学校評価と、教育委員会の情報公開の推進
・「放課後子どもプラン」の着実な実施と企業の子育て支援の充実

毎日新聞 2006年12月21日 19時56分
by miya-neta | 2006-12-21 19:56 | 教 育