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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

校長ら60人「役得」台湾旅行 修学旅行誘致へ当局招待

asahi.com:社会


2007年01月15日09時14分

 高校の校長や教師ら教育関係者約60人が、昨年末に修学旅行誘致の目的で催された台湾旅行に参加し、全日程4泊5日分のホテル代、飲食費、現地交通費を台湾当局に負担してもらったことが朝日新聞の調べで分かった。妻の分まで支払わせた教員もおり、複数の参加者が取材に「台湾による接待旅行だった」と認めた。「役得」旅行に便乗する教師たちのモラルが問われそうだ。

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 修学旅行誘致のために日本の高校長らを招待する格安旅行はアジア諸国を中心に広がっており、今回その一例が明らかになった。多くの生徒や父母に知らされぬまま、「役得」旅行が繰り広げられており、国外修学旅行の行き先選定の不透明さが浮かび上がった。

 この旅行は台湾当局が主催し、台湾観光協会東京事務所が窓口だった。

 台湾側は日本国内約3000の高校に参加案内を配布。「多くの生徒に台湾への修学旅行や観光をしていただくよう努力する」などと誘致の目的を明確にしている。

 参加案内によると、参加費は、往復の渡航費用の5万4000円余だけ。手配をした旅行会社「JTB」の関係者は「通常なら航空機代を入れて1人15万円程度のコース」と算定し、パック旅行としても異例の安さだ。

 名簿によると、校長7人、副校長・教頭7人、教職員39人、国土交通省職員、財団法人「日本修学旅行協会」幹部らが参加。東京、神奈川、長野3都県の教員で半数を超え、全体の3分の2近くが公立校の教員だった。

 一行は昨年12月26日に台湾入りした。滞在中、交流のためのシンポジウムと学校訪問もあったが、そのほかは観光地を見学。東部のタロコ峡谷や礁渓温泉を回る「東台湾コース」と、高雄や台南をたどる「南台湾コース」に分かれた。台北では故宮博物院や観光夜市、高さ508メートルのタワー「台北101」を訪れ、修学旅行に使うにしては割高な高級ホテルに宿泊した。

 幼稚園や小学校の教師を務める妻と参加し、妻の滞在費も負担させた教師たちもいた。参加者の一部は帰国後、取材に対し、「ハイシーズンなのに普通のツアーの半額以下なので、台湾から接待されているという認識はあった」と話した。

 こうした台湾旅行は4回目。参加者は03年が約70人、04年が約40人、05年は約100人だった。台湾を訪れた日本の修学旅行生は04年度が1153人、05年度は2424人で倍増している。

 公立校が海外旅行を検討する場合、国内での説明会に参加したり、渡航実績のある学校から情報収集したりするケースもあり、「役得」旅行に行かない学校も多い。

 台湾観光協会東京事務所は「歓待するのは常識で、日本も含め他の国も同じことをしている。われわれの負担額は多くはなく、先生に迷惑がかからないように考えた」と話している。
by miya-neta | 2007-01-15 09:14 | 教 育