「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

中国で広がる宗教心 競争社会…信仰見直し

中国・台湾|国際|Sankei WEB


 【上海=前田徹】中国の経済発展が加速するにつれ中国人の伝統宗教への回帰が顕著になっていることが上海にある華東師範大学教授らの「当代中国人宗教信仰調査」で裏付けられた。かつて共産主義イデオロギーによって「アヘン」と排斥された宗教だが、市場経済の導入で厳しい競争社会が出現し、“神頼み”的信仰が見直されたためとみられる。

 この調査は華東師範大学哲学科の劉仲宇教授ら学者数十人と調査員数百人によって約3年間にわたって実施された。2005年夏に中国全土で実施した調査によると、16歳以上の中国人の中で宗教を信仰する人は3割を超えた。単純計算で3億人以上にのぼる。

 1949年に中国共産党が政権を取って以来、宗教、特に「治病」「災害除去」「順調加護」を念じる龍王廟などへの民間信仰に否定的な政策が採られたため、各地の廟が次々と破壊された。

 厳しい宗教弾圧にもかかわらず、約1億人がひそかに信仰を続けてきたとみられている。今はその3倍に宗教人口が膨れあがったことになる。

 信仰する宗教に関する調査ではカトリック、プロテスタント、イスラム教、仏教、道教だけで宗教人口全体の7割近くを占めた。中国における仏教、道教信仰は龍王廟などへの民間信仰と信者が重なる面が強いという。仏教、道教、民間信仰を合わせた中国伝統信仰への帰依は66%に達していた。

 劉教授はこうした傾向について「中国社会はこの半世紀に激動を迎え、道徳水準の低下や人間関係の悪化、巨大な西洋文明からの衝撃などを経験した結果、精神のよりどころを失ったことが宗教心の増加の背景にあると思う。社会のエリート層にとっては伝統文化への回帰であり、庶民にとっては古くからの風習への帰依といえる」と説明している。

 この調査結果を報じた雑誌「瞭望東方週刊」などは中国での宗教心の強まりについて「宗教心の強まりで精神が落ち着き、社会道徳が強まれば、和諧(わかい)(調和のとれた)社会に最適である」と、胡錦濤政権が進める「和諧社会建設」に有効だとしている。その一方で「宗教には二面性があり、一部の下心ある人に利用されれば社会の安定と破壊をもたらす」として現在、中国で禁じられている気功集団「法輪功」などを念頭に置いた懸念も示されている。

(2007/02/26 02:11)
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by miya-neta | 2007-02-26 02:11 | 国 際