新潟中2自殺:「いじめには当たらない」村教委の調査委
2007年 03月 22日
新潟県神林村で昨年11月、村立平林中2年の男子生徒(当時14歳)が同級生にズボンを下ろされた後に自殺した問題で、有識者で作る同村教委の事故調査委員会(委員長・神村栄一新潟大助教授)は22日、「(自殺は)やや衝動的なものだが、いじめ自殺には当たらない」とする報告書を村教委に提出した。
調査委は、同校で生徒間のズボン下ろしが流行し、男子生徒も仲良しの同級生にズボンを下ろされた点や、男子生徒が一方的、継続的にからかわれた事実が認められなかった点などからいじめを否定。「日常的なからかい合いで発生したトラブルを自らの将来を展望できないほど深刻に受け止めた」と説明した。一方、「小中学生の自殺の報道が盛んにされていたことの影響」も指摘、メディアで自殺が頻出する時期の自殺抑止策を求めた。
同村教委によると、男子生徒の母親は報告について「(いじめでなく)からかいであっても本人には大きな衝撃。親も学校も気づいてあげられなかったことが悔やまれる」と話したという。同校の勝間修二校長は、会見で「報告を厳粛に受け止め、二度とこういうことが起こらないよう改めて取り組みたい」と話した。【前谷宏】
毎日新聞 2007年3月22日 20時20分