「ゆりかご」に男児 開設初日の10日
2007年 05月 15日
2007年5月15日 06:09
熊本市島崎の慈恵病院(蓮田太二理事長)が、親が育てられない新生児を匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の運用を始めた十日午後、三~四歳とみられる男児が預けられていたことが十四日、分かった。
関係者の話によると、十日午後二~三時ごろ、「ゆりかご」に男児が入れられたという。母親が預けたらしい。男児の健康状態は良好。身元を示すような物などはなかったという。
男児が預けられたことについて、蓮田理事長は「もし事実としても、そうでないとしても、医療人としてコメントできない」としている。
「ゆりかご」は病院東側の外壁に縦五十センチ、横六十センチの扉があり、扉の内側(室内)に保育器が置かれている。扉を開けるとブザーやモニターが作動して、看護師が駆け付ける仕組み。同様の施設が病院に開設されたのは全国で初めて。
同病院は昨年十一月に設置計画を発表。今年四月、熊本市が設置を許可し、五月十日に運用をスタートした。
蓮田理事長は「『ゆりかご』は困っている人が相談できる“窓口”としてのシンボルマーク。まずは相談してほしい」と呼び掛けていた。
<こうのとりのゆりかご>