「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

【コラム・断 井口優子】守るべき日本の精神とは?

文化|カルチャー|Sankei WEB


 米カリフォルニア州バークリーに20年住むジャーナリストの室謙二氏と話す機会を得た。私もサンフランシスコに11年住み、車で30分のバークリーは庭みたいなものなので、初対面のような気がしない。

 氏がアメリカに渡ったのは「アメリカ人の女性と大恋愛をしたから」と告白する。なんとロマンチックな。10年前にはアメリカ国籍も取得した。グリーンカード(永久居住権)だけではアメリカにおける身分が危ういと思った、その判断は正しかった。9・11以降はアメリカ国籍をもっていないと、きちんとした職を得ることが難しい状況になってきている。ちなみに私はグリーンカード保持者だが、9・11以降はその維持すらきびしい。

 アメリカ国籍を取得したときの話が、アメリカを如実に物語っていて興味深かった。国籍をとるための最終口頭試験に「銃をとってアメリカを守るか?」という質問があるそうだ。これに「イエス」と答えないと試験にパスしない。「アメリカ」の意味は、合衆国、政府、アメリカ精神と色々な解釈がある。外敵に対して戦うという単純なものではない。歴史的に、時の政府が憲法で保障されたアメリカ精神に反すると解釈したなら、「ピープル」は銃をもって立ち上がれるのだという。

 氏の話を聞きながら、改めて考えた。外国人が日本国籍を取得するときにも何か質問されるのかと。銃はともかく「日本を守るか?」と聞かれるのか。だが日本の場合、守るべき日本の精神とは何か、ということすら混沌としている。

 国民投票法が成立した。改憲派も護憲派も国民に結論を出すことを急がせてはならない。むしろ今こそ、国民一人一人が真剣に「日本」について考えるチャンスなのである。(評論家・井口優子)

(2007/05/29 08:16)
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by miya-neta | 2007-05-29 08:16 | 国 際