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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

児童ポルノ:米が日本に罰則強化要求 「単純所持も犯罪」

行政:MSN毎日インタラクティブ


 インターネットの普及で国境を越えて流通し、被害が深刻化している児童ポルノをめぐり、米政府が日本の政府・与党に対し、画像を所持するだけでも処罰できるよう「児童買春・児童ポルノ禁止法」の改正を要請していることが分かった。同法が個人的な収集目的での所持を禁じていないため、ネットに広がる大きな要因になっている。米政府が児童ポルノ問題で、日本に罰則の強化を求めたのは初めて。

 児童買春・児童ポルノ禁止法は、他人への販売や提供目的で画像を所持すると処罰されるが、収集目的の「単純所持」は罪に問われない。主要国首脳会議(ハイリゲンダム・サミット)のメンバーで、単純所持が合法なのは日本とロシアだけ。

 関係者によると、米政府高官が4月から5月にかけて、外務省幹部ら政府関係者や自民党の有力議員に面会した。この中で、米捜査当局がこれまでに摘発した児童ポルノ事件で、画像購入記録に数百人の日本人が含まれていることに言及。日本の現行法で単純所持を禁止していないことが、米国での児童ポルノ画像の生産にもつながっている事情を説明した。

 そのうえで、参院選後にも予定される同法の見直し論議で、米国同様に単純所持の禁止を実現するよう働きかけたという。米政府高官はさらに政府・与党に対し、プロバイダー(ネット接続業者)などがネット上の児童ポルノ画像を見つけた場合には、米国のように関係機関への通報を義務付けることも促した。

 米国内では、児童ポルノの被害者が3歳以下の幼児にまで及ぶなど問題が深刻化。米議会でも「児童ポルノは深刻な児童虐待」として対策強化を図る動きが出ている。

 米政府高官は毎日新聞の取材に「児童ポルノを売るのを違法としながら、買うのは合法とする日本の法律は大きな矛盾を抱えている。日本の法の抜け穴が児童ポルノの市場を温存させている」と述べた。

 日本の国会議論でも「単純所持も禁止すべきだ」とする主張はあったが、当局による捜査権の乱用を懸念する声もあり、見送られている。【ネット社会取材班】

 【ことば】

 ◇児童買春・児童ポルノ禁止法 99年に議員立法で成立、施行された。性欲を刺激する18歳未満の子供の写真やビデオを「児童ポルノ」と定義。不特定多数に提供するか、多くの人が見ることができるようにした場合は5年以下の懲役、または500万円以下の罰金を科す。特定の個人へ提供しても3年以下の懲役、または300万円以下の罰金。

毎日新聞 2007年6月10日 3時00分
by miya-neta | 2007-06-10 03:00 | 社 会