【真犯人はこいつだ】わが子の学力を支えるために(4)
2007年 06月 27日
学校で、まず習うのは文字だ。世界中のいかなる国でも、昔から今に至るまで「文字」を読んだり、書いたりするのは、基本中の基本だ。「読み、書き、計算」は古今東西どこでも同じ「基礎学力」なのである。
21世紀の教育問題を集中論議した1999年のドイツ・ケルンでのサミットでは、このような20世紀の「基礎学力」に加えて「IT教育」が確認された。「ケルン憲章」である。
当時の小渕恵三首相は、それに「英語」をつけ加えた。
算数の教科書を学校の授業ですべて教えるのは当然だ。
漢字もまた、学校の国語の授業で教えるべきである。
読者のほとんどの方は、漢字を国語の授業で習ったことを覚えているだろう。
ところが近年、「漢字は学校で教えるのではなく家で教えるべきだ」と主張する教師が増えている。学校の授業で「漢字の指導」をしないのだ。
やったとしても「少しだけ」やって「ほとんど」を宿題にしてしまうのである。
保護者の中には「宿題があるのでいい先生だ」と錯覚している人がいる。
漢字習得を宿題にすると、クラスの半分位の子が落ちこぼれる。中には「ほとんど書けない子」も出てくる。
教師が毎回の授業で5分程度教えれば、平均90点はいくのである。ところが、漢字は家でやるべきだと信じ込んでいる教師が半数はいるのである。(TOSS(教育技術法則化運動)代表 向山洋一)
(2007/06/27 12:14)