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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

無責任横綱 レッドカード 協会の不満噴出 事実上最後通告

東京新聞:スポーツ(TOKYO Web)


2007年8月2日 朝刊

 日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で開いた緊急理事会で、横綱朝青龍に2場所の出場停止と減俸処分を決めた。広報部長も務める師匠の高砂親方(元大関朝潮)に代わり、伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)と武蔵川理事(元横綱三重ノ海)が硬い表情で記者会見し、厳罰を発表した。これまでも数々の騒動を起こしてきた朝青龍だが、夏巡業という相撲協会の公式行事をないがしろにした軽率な行動に、とうとう“レッドカード”が突きつけられた。 

 角界の頂点に君臨する横綱に、史上初の本場所出場停止という重い処分が下された。大相撲が本場所に次いで巡業を重要視しているのは、地方のファンや子どもたちに支えられてきた長い歴史があるからだ。

 朝青龍の行動は、この巡業を軽視したもので、巡業を主催する勧進元の心情を考えれば、やむを得ない判断だろう。過去にも横綱としての品格を問われる行動が繰り返されており、今回の処分に影響したといえそうだ。

 サッカーを楽しむ朝青龍の姿は重いけがを負っているとはとうてい思えない。当初は腰骨の疲労骨折を理由に夏巡業の休場を申し出た。それが、サッカーをして問題になって日本に戻ると、腰より左ひじのけがを前面に出し、「手術が必要で入院する」と日本相撲協会を通じて発表した。

 しかし、それも先月31日に東京都内の病院で「入院する必要なし」と診断された。その場しのぎのごまかしをこれだけ重ねては、横綱の自覚というより、人間としての信用さえ疑われても仕方ない。

 朝青龍は過去にもモンゴルへの無断帰国を繰り返したほか、土俵で無礼な態度を取ることもしばしばだった。日本相撲協会の秀ノ山理事(元関脇長谷川)は「これまでの不祥事を含めた処分」と認める。これまでは人気を1人で支えて大目に見てもらえたが、白鵬が横綱に昇進し、日本人力士で人気のある琴光喜が大関となった今、重い決断を下すのに遠慮は必要なくなった。

 事実上の最後通告とも取れる処分。これまでも自由奔放に振る舞ってきた朝青龍は、重い処分を科せられ、近い関係者に「やってられない」と漏らしたという。今後、謹慎期間中にモンゴルへ無断で帰国するなどの問題行動が再発する可能性もある。

 処分を発表した伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)は「その時はまた考える」といい、引退勧告か最悪の場合は解雇も想定される。朝青龍の今後は、4カ月の間に横綱として、さらには一社会人として自身を見つめ直すことができるかにかかっている。 

  (平松功嗣)
by miya-neta | 2007-08-02 08:52 | スポーツ