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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

「【コラム・断】「ゆとり教育」生んだ偽エリート」

コラむ‐断ニュース:イザ!


2007/09/19 14:44

 官庁で問題が発覚するたびに後始末はグダグダかつうやむやに、というのが永年ずっとお約束。制度や理屈は別にして、そもそもどこのどいつが悪いんだ、というのが見えない、わからないままだから世間はちっともすっきりしない。担当者、責任者の実名はきっちり表に出して、糾弾できるようにするべきです。

 文科省周辺でも「ゆとり教育」の見直しが進んでいます。遅きに失したわけで、明らかに失政だったと認めているのに、しかしここでもまた、誰もその責任をとっていない。「ゆとり教育」の旗振り役だった寺脇研氏が昨年、官を辞し、その後何をしてるのかと思えば、日本映画映像文化振興センター、なるNPO法人の副理事長におさまり、大学教授の肩書も持ち、かたわらで好きな映画評論執筆にいそしむ日々、だそうで。おのれがやってきたことについて何の責任も感じていないご様子なのは、さすがにいまどきの元官僚サマのおいしい世渡り。

 かつて、オウム真理教の事件が起こった時に、あの幹部連中と基本的に同じ世界観、価値観を共有した偏差値教育の「勝ち組」が、官僚や政界、法曹界などにもいわばスリーパーとして潜伏していて、彼ら彼女らが近い将来、その立場や権力をうっかり振り回して組織的犯罪に等しい災厄を世間にもたらすだろう、と懸念していました。それが文化教育行政の現場に出てしまった結果が、あの「ゆとり教育」だったんだな、と改めて思っています。

 役人バッシング、魔女狩りだ、との抗弁もありますが、なんの、片腹痛い。身体も張らずに逃げ続けて口をぬぐうだけの偽物のヘタレ「エリート」に向っては、恥知らず、という罵倒(ばとう)を世間の側からわかりやすく、直球で投げつけ続けることが必要です。
 (民俗学者・大月隆寛)
by miya-neta | 2007-09-19 14:44 | 教 育