「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

テロ特措法延長 安保理決議でも議論重要

(社説)山陽新聞ニュース


 国連安全保障理事会が、アフガニスタンで米軍が主導する「不朽の自由」作戦(OEF)の一環として海上自衛隊による給油活動を行う日本など有志連合の貢献に謝意を示す一文を盛り込んだ国際治安支援部隊(ISAF)の任務延長決議案を採択した。

 謝意が盛り込まれたのは決議前文で、「ISAFとOEF(に参加する)各国の貢献への感謝を表明」との文言が明記された。

 ISAFの任務は来月十三日が期限だった。謝意を示す文言が入ったのは日本政府の働きかけによる。日本国内では先の参院選で多数を占めた民主党が、インド洋で行われている海自の給油活動の根拠であるテロ対策特別措置法の延長に反対している。テロ特措法は国連の決議に基づいていないというのが、主要な反対理由である。

 民主党の軟化を促したい日本政府の意向で謝意の文言が急きょ入れられたことに、違和感はある。具体的な国名はないが、ロシアの国連大使は「(日本の)国内事情優先」と批判した。ロシアは棄権に回った。

 しかし、今回の安保理決議は、日本政府の従来の主張を補強するものではある。政府は二〇〇一年九月の米中枢同時テロを「国際の平和、安全に対する脅威」と認定した安保理決議一三六八をはじめ、テロ対処を訴えた各種決議がテロ特措法の根拠と説明してきた。テロ特措法は広い意味で国連の承認を得ているという立場である。そこに、あらためて給油活動への謝意を含む決議が加わった。

 民主党は決議に謝意が入っても直接日本の国名や海自の給油活動に触れていない点などを指摘し、特措法延長への反対姿勢を崩していない。

 だが、政府側の措置に対して民主党が従来の主張を繰り返すだけでは建設的でなく、水かけ論になるだけだろう。今回の決議を踏まえた上で党として海自の活動をどう考えるのか、あらためて筋道を立てて説明する必要があろう。そうした姿勢が、議論をより深いものにしていく。

 インド洋での海自の活動は「初の戦時派遣」といわれながら、日本の国際貢献の在り方や憲法との関係をめぐる議論が十分なされていないのは確かである。安全確保を理由に海自の具体的な活動区域やスケジュールを公表せず、なし崩し的に特措法を延長してきた政府の姿勢には問題がある。ここにきて海自の燃料が米軍のイラク攻撃に使われたという見方も出てきている。議論の前提となる活動検証のため、政府は必要な説明を行わなければならない。

(2007年9月22日掲載)
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by miya-neta | 2007-09-22 08:50 | 政 治