いじめ、人権侵害と認定 瑞浪中・生徒自殺
2007年 10月 12日
2007年10月12日16:16
昨年10月に瑞浪市の瑞浪中学校2年の女子生徒=当時(14)=がいじめを苦に自殺した問題で、岐阜地方法務局が女子生徒に対するいじめを人権侵害と認め、当時の佐々木喜三夫校長に反省を促す「説示」を、林達夫現校長と市教育委員会に再発防止を求める「要請」の措置をそれぞれ行っていたことが、12日までに分かった。
同法務局によると、8月10日に同法務局多治見支局で、三者にそれぞれ文書を読み、手渡したという。同法務局は、女子生徒の自殺を受けて独自の調査を進めており、その結果、佐々木前校長には「いじめに対する学校の認識や取り組み体制が不十分であった」として「説示」を、林校長と市教育委員会には「指導する立場から、再発防止と実効性のある改善策を求める」として「要請」をそれぞれ行った。
人権侵害の措置は、全部で7種類。「説示」は相手側に人権侵害について反省を促し善処を求めること、「要請」は実効的な措置ができる相手に改善策などを求める救済措置で、いずれも強制力はないという。
神谷猛夫市教育長は「要請を真摯(しんし)に受け止めたい。思いやりのある学校づくりのための取り組みをさらに充実させたい」と話している。市教委ではいじめ発覚から2カ月後に「いじめ防止手引書」を作るなどの対応をしてきており「子どもが『いじめ』と思えばいじめであり、いじめが見つかっても見過ごさず、いじめを受けた生徒の話を聴くなどと対応してきた」などとしている。
林校長は「悪意がなくとも言葉が人を傷つけることがある、ということを生徒に指導し続けている。法務局でも取り組みについて話すと、それを続けてくれということだった。要請は真摯に受け止め、取り組みを継続したい」と話している。