ダライ・ラマへの勲章授与、中国外務省が激しく非難
2007年 10月 18日
【北京=佐伯聡士】中国外務省の劉建超・報道局長は18日の定例会見で、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が17日、米議会から勲章を授与され、ブッシュ大統領と式典に同席したことについて、「中国内政への粗暴な干渉で、中米関係に重大な損害を与えた」と述べ、激しく非難した。
劉局長はその上で、楊潔チ外相が18日、駐北京米国大使を呼んで強く抗議したことを明らかにした。(「チ」は竹かんむりに「褫」のつくり)
また、ブッシュ大統領が「中国の指導者にダライ・ラマを迎え入れるよう促していく」などと語ったことに対しては、劉局長は「中国がこの問題をどう処理するかは中国国民の事情であり、他人に教えてもらう必要はない」と反発した。
ただ、来春の台湾総統選挙を前に、対米協調を最重視している中国政府は、具体的な対抗措置に出るのを控えるものとみられる。
(2007年10月18日19時24分 読売新聞)