人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

【解答乱麻】首相補佐官・山谷えり子 再生の動き止めるな

MSN産経ニュース


2008.1.30 08:10

 教育再生会議の最終報告が近々まとまる。1年4カ月余にわたり、教育基本法改正のもと、知・徳・体育の充実策や教育改革関連3法、30年ぶりのゆとり教育の見直し、いじめ問題や指導力不足教員の対応策の提言など改革のエンジン役を果たせたと思う。

 教育再生は地域再生と家庭教育支援と一体であり、政策が複数の省庁にまたがることから、予算案作りは「骨太方針」を中心に省庁の壁を越えてなされ、教育の地域間格差をなくして、今後、教育環境を変えていくものと考える。

 抽象的教育論を延々と繰り返す間に子供たちは大人になってしまう。実態調査と結果の分析により、スピーディーで的確な支援をしなければ、子供たちに申し訳ない。

 43年ぶりに行われた全国学力・学習状況調査で好成績だった秋田県や福井県の取材で、3世代同居率が高く、早寝早起き朝ごはんが行われているという指摘があり“家族”“良い生活習慣”が教育力向上のキーワードにあがった。全国全員に調査を行う必要はないといまだに主張する人もいるが、調査結果を基に改善計画を作り、補習や生活習慣の改善、部活や読書活動の取り組みを保護者とともにスタートさせた教育委員会や学校も多い。視察に行くと先生と保護者が誇らしそうに方針を説明してくださる。教育現場に清新な風が吹き始めた。今が“教育再生元年”だったと振り返られるようになるまでこの動きを止めてはならない。



 福田首相は施政方針演説の中で「故郷や国を愛し、国際的にも十分通用する、明日の日本を担う若者を育てる環境を整えることは、大人の責任です。志を高く持ち、自立してたくましく社会を生き抜く力と、仲間や地域社会とともに生きる心をはぐくむため、学校のみならず、家庭、地域、行政が一体となって、教育の再生に取り組んでまいります…」と思いを述べた。人は家庭と、ふるさとの愛の力なくしては、健やかに有徳の人として育っていくことは難しい。

 子供と地域をつなぐ今年度スタートの「放課後・土曜子どもプラン」は、平成20年度には全国1万5000校で、また21年度には全国の公立2万3000校すべての学校で実施予定となっている。体験学習やボランティア活動を充実させるための「学校支援地域本部」も1800カ所でスタートし、5年後には全公立中学校1万校すべてに設置されるよう進み始めている。芸術、スポーツ、理数科など専門教員配置の予算も計上され、多彩な先生が教育現場に多数入っていくと考える。

 教育再生会議の最終報告をまとめる中で、こうした動きを着実に進めるため、政府に実効性担保の新機関設置を求める議論が出ている。教育再生は、内閣の重要課題として取り組み続けねばならない。同時に、振り返れば日本の良質な教育は道を求める心を持つ謙虚で勤勉な国民性に支えられてきたところが大きい。

 多くの教員は地道に努力されている。仰げば尊し我(わ)が師の恩-ひとつ、恩師の思い出話などをお子さんお孫さんにたっぷり語ってみられてはいかがだろうか。

                   ◇

【プロフィル】山谷えり子

 やまたに・えりこ テレビキャスター、サンケイリビング新聞編集長、中央児童福祉審議会委員、衆院議員を経て参院議員。内閣府政務官などを歴任。1男2女の母。
by miya-neta | 2008-01-30 08:10 | 教 育