「古里の教育に使って」と1億6500万円
2009年 04月 10日
2009年04月10日(金)
富士吉田へ故羽田弁護士が寄付
昨年10月に亡くなった富士吉田市出身の弁護士・羽田辰男さん(享年80歳)から同市に1億6500万円余りの寄付金が届いた。羽田さんは「子どもたちの教育振興に使ってほしい」と古里への寄付を続け、善意の合計は3億円を超える。市教委は「遺志に応えるため有効に活用したい」としている。
市教委によると、先月30日、羽田さんの遺言書を管理している弁護士から遺言に基づき寄付の申し出があり、今月3日に1億6516万6745円が振り込まれた。
羽田さんは同市小明見出身で、岐阜市内で生活していた。1990年に2000万円、2000年に2000万円を寄付。羽田さんの地元・明見地区の小中学校の図書購入費に充てられた。さらに2007年度に1億円の寄付があり、市内の子どもの読書推進や学校・市立図書館の資料整備などに運用している。
市教委によると、生前の羽田さんは人前に出て感謝状を受け取ることなどを拒み、「暮らしは低く、思いは高く」との信念で、弁護士報酬をためては市や岐阜市に寄付していたという。
富士吉田市教委は「古里の将来を担う子どもたちの教育を常に気にしてくれていた。使い方は十分に検討したい」としている。