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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

政府、郵政民営化で大PR作戦 5億~6億円見込む

政府、郵政民営化で大PR作戦 5億~6億円見込む - asahi.com : 政治


 主婦や高齢者には「便利になります」と訴え、サラリーマンには改革の意義を強調せよ――。政府がこんなマニュアルを基に、郵政民営化の広報に熱を入れている。5億~6億円と見込む巨費をかけた大PR作戦だが、自民党の民営化反対派は「税金の無駄使い」と批判。政府と自民党の新たな摩擦材料となっている。

 2日、細田官房長官のもとに1枚のファクスが届いた。

 「郵政民営化は、なんら我が国の確定した政策ではない。政府は、民営化が決定しているかのような誤解を与える恐れのある『広報活動』を直ちに中止すべきである」

 自民党総務部会が同日朝に決めた、政府公報の中止を求める申し入れだった。同党では先月28日の総務会でも「税金を使った一方的な広報はおかしい」と批判が相次いだ。反発の理由は、政府のPRがかつてなく大がかりだからだ。

 1月22日付の朝日新聞など全国紙5紙に「郵政民営化は、日本活性化です」「郵政民営化に、あなたのYESを」と訴える全面広告▽経済誌「週刊ダイヤモンド」2月5日号に「日本が本当に変わるための大改革」などと広告▽女性誌には「便利になります」と生活面のメリットを強調する広告……。

 内閣官房の渡辺好明・郵政民営化準備室長は「すごい手応え。新聞広告の直後にはものすごい量の反応があった」。

 こうした政府のPR作戦には、マニュアルがある。準備室や内閣府政府広報室が昨年12月にまとめた「戦略広報の実施について」には、相手を具体的に想定した作戦が並んでいる。

 主婦、若者、シルバー層にはラジオや雑誌、折り込みチラシで「心配する必要ありません路線」「便利になります路線」でアプローチ▽サラリーマン層には雑誌などで「構造改革路線」の意義を正面から説明する――。

 もとになったのは、民間コンサルティング会社の「合意形成コミュニケーション戦略」と題した報告書だ。

 郵政民営化に対する世論の現状を「必要性の認識は確立しつつある。ただし優先順位の認識は低い」と分析。PRの対象を「道路公団民営化の結末から、結果について悲観的な観測を持つ都市部ホワイトカラー」より、「小泉首相のキャラクターを支持する主婦層やシルバー層」を重点とするよう提案している。

 政府の広報活動は、おおむねこの戦略通りに進んでいる。「広告塔」の竹中郵政民営化担当相は11月から「郵政民営化TVキャラバン」として全国の地方局を回り、テレビやラジオに相次いで出演。みのもんた氏やテリー伊藤氏が司会をする情報番組では、わかりやすさをめざして「電電公社は民営化したからiモードのような世界最先端の技術ができた」といった説明を繰り返してきた。

 政府がこうした大々的な広報を展開するのは、首相が「改革の本丸」と意気込む郵政民営化に、世論の関心が盛り上がらないためだ。世論調査でも、郵政民営化より年金改革や景気対策を重視している民意が明らかだ。

 小泉首相は2日夜、記者団に「もっと説明しろって、(党側が)盛んに言ったでしょ。説明を中止しろ、というのはわかんないねぇ。中止しません」と語り、党総務部会の「作戦中止要請」を一蹴(いっしゅう)した。

(2005/02/03 08:54)
by miya-neta | 2005-02-04 16:03 | 政 治