女性差別認め、住金に6300万円賠償命令 大阪地裁
2005年 03月 30日
2005年03月28日22時22分
女性であることを理由に昇給や昇進で差別を受けたとして、住友金属工業(大阪市)の女性社員4人(1人は定年退職)が、同社に過去の差額賃金や慰謝料など総額約3億4000万円の支払いを求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。小佐田潔裁判長は、原告側が提訴後に入手した同社の内部資料をもとに「従業員が知らない差別的取り扱いがあった。性別のみによる不合理な取り扱いであり、公序良俗に反して違法」として男女差別を認め、同社に計約6300万円の支払いを命じた。
募集や採用での男女差別の禁止を企業の法的義務とした99年の改正男女雇用機会均等法の施行以前の男女の賃金格差について、女性を差別する人事制度があったことを認定して損害賠償を命じた判決は異例だ。
訴えていたのは、いずれも高校卒業後に事務職として採用され、99年に定年退職した北川清子さん(65)=大阪市旭区=と、69~75年に入社した現職社員3人。
訴訟で原告側は、独自に入手した同社の内部資料をもとに、同等の能力があっても女性を低く評価する「闇の人事制度」があると指摘。これは労働協約や就業規則にはなく、原告らはイロハニホの5段階に区分した従業員評価で最低ランクの「ホ」に押し込められてきたと主張した。
判決は、原告らと年収がもっとも近い事務職の高卒男性と比べても、原告らとの年収の差額は年々拡大し、各年齢における格差は20代後半の25万円から40代半ばで88万円に上ったとした。これについて、男女間の評価、査定に「明らかに差別的取り扱いがあった」と認定した。
そのうえで「賃金の男女格差は採用時のコースの違いによる」とした会社側の主張については、「格差はコース別採用との関連性はない」として退けた。
住友グループでは95年以降、住友電気工業、住友化学などに対しても女性差別に絡んだ訴訟が相次ぎ、すべて和解が成立。今回の訴訟が最後まで争われていた。
〈住友金属工業大阪本社広報・IR部の話〉 原告側が主張しているような「闇の人事制度」などは存在せず、これを認めた判決に対しては、即座に控訴したい。
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