常任理事国入りで連携を確認、日印首脳会談
2005年 04月 30日
【ニューデリー=円入哲也】小泉首相は29日夕(日本時間29日夜)、ニューデリーのインド政府迎賓館で、インドのシン首相と会談し、国連安全保障理事会の常任理事国入りに向けた連携を確認した。
首脳会談の年1回の定期開催や戦略対話の開始、経済や安全保障など幅広い分野での協力強化で合意した。
小泉首相は会談で、「日印関係は戦略的に重要になる。今回の訪問を機に日印関係の潜在力を顕在化させたい」と強調。シン首相は「日本との戦略対話を進めたい。(常任理事国入りについては)日印が協力して、日印の優位性を使って、繁栄をアジアと国際社会に広げたい」と応じた。
両首脳は会談後、2000年に結んだ「日印グローバル・パートナーシップ」の強化策として8分野の行動計画を盛りこんだ共同声明に署名した。
共同声明は「経済関係の強化に喫緊の焦点を当てる」とし、「貿易量の飛躍的拡大」に向けて自由貿易協定(FTA)を含めた経済連携の可能性を検討するとした。また、<1>産官学で超高速・大容量通信を共同開発する「情報通信技術(ICT)フォーラム」の設置<2>海賊対策の共同訓練実施や防衛当局間の交流促進<3>インドの中等教育で日本語を正式な選択科目に採用――なども盛りこんだ。
(2005/4/30/01:23 読売新聞 無断転載禁止)