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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

尼崎脱線事故:45度傾き電柱に衝突、非常ブレーキが作動

MSN-Mainichi INTERACTIVE 事件


尼崎脱線事故:45度傾き電柱に衝突、非常ブレーキが作動_b0067585_17404147.jpg 駐車場から引っぱり出された先頭車両(左側を下に横倒しになっている)=兵庫県尼崎市で29日午後7時3分、小関勉写す

尼崎脱線事故:45度傾き電柱に衝突、非常ブレーキが作動_b0067585_1741133.jpg 列車が激突して破損した電架柱=25日午後5時撮影、国交省航空・鉄道事故調査委員会提供


 JR福知山線の脱線事故で、激突したマンションの手前約60メートルにある左側電柱の高さ約2.5メートル付近に列車が衝突した跡が残っていたことが分かった。29日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が発表した。脱線した列車は右カーブで右車輪が浮き、45度前後左側に傾いて電柱に衝突、車両はさらに傾き、横倒し状態でマンションに突っ込んだとみられる。車両の分析で非常ブレーキが作動していたことも判明した。

 事故調によると、電柱の位置は、事故後停車した列車7両目中央部の左脇にあり、電車に電力を供給する架線を支えている。鉄筋コンクリート製で、高さ約2・5メートル付近のコンクリートが砕け散り、鉄筋だけが残っていた。根元もひびが入り、鉄筋がむき出しになっていた。

 電柱は、枕木の左端から約2メートル、左レールからは約2・4メートル離れていた。列車の高さは3・7メートルで、左車輪がレール上にあった場合、45度前後傾いて走行していたことになる。

 この電柱の手前約30メートルにある電柱に傷はなく、マンションまでの間に別の電柱はなかった。

 これまで7両目周辺では、破損した電柱の手前に左側枕木やレール締結具に車輪が脱線した時に出来た傷が見つかっている。ところが、6~7両目下の枕木やレール上に明確な脱線痕は見つかっていないことから、制限速度を約30キロ上回る100キロ前後でカーブに進入した列車は電柱付近で既に右車輪が大きく浮き上がっていたと見られる。また、バラスト(敷石)上に明らかな脱線痕は見つかっていないが、救助活動などで消えた可能性があるという。

 電柱そばにはパンタグラフが落ちていた。

 事故調は29日、マンションから引き出された先頭車両の調査も開始した。先頭部の下部に装着され、障害物などをはねとばす「排障板」(スカート)の左側部分がなくなっており、横倒しになった際に損傷した可能性もあるという。

 また事故調は運転席から運転状態を記録したモニター制御装置を回収。ブレーキやATS(自動列車停止装置)の作動状況などのデータが残っていた。これまで見つかっている5、7両目のモニター制御装置の記録と合わせて解析を進め、脱線原因の解明を急ぐ。

 非常ブレーキについては、▽どの時点で作動したのか▽乗務員が作動させたのか、自動的に作動したのか▽非常ブレーキと脱線との関連--などを詳しく調べる。

 30日以降、5~6両目車両下のレールの状態や先頭部の車輪や車体の損傷状態、付着物などを分析する。

 会見した事故調の佐藤泰生・鉄道部会長は「右側の車輪に力がかからない状態になり、車体が浮いて、事故に至ったということが分かってきた。脱線の痕跡はまだ出てくる可能性があり、それらを踏まえ原因究明していく」と述べた。【武田良敬、田中謙吉】

毎日新聞 2005年4月29日 21時13分
by miya-neta | 2005-04-30 17:41 | 社 会