「恐れていない」サイト、テロ直後に開始 数千人が決意表明
2005年 07月 12日
2005.07.12
Web posted at: 13:21 JST- CNN
ロンドン(CNN) ロンドン同時多発テロの直後、テロリストたちに強い抵抗のメッセージ「私たちは恐れていない (We are not afraid)」を表明するサイトが立ち上がり、11日午前現在ですでに各国から3500人以上が写真付きメッセージをサイトに送り、1000人分以上が掲載された。
サイトを作ったのは、南アフリカ出身でロンドン在住のウエブデザイナー、アルフィー・デネンさん(29)。7日のテロ発生当時、デネンさんは病欠をとって家にいて、事件の様子をテレビで見ていた。すると、キングズクロスで爆発に巻き込まれながら脱出した友人アダム・ステイシーさんから、携帯電話で写真が送られてきた。薄暗い闇の中、鼻と口を靴下で押さえているステイシーさんの写真を、デネンさんはただちに自分のブログに掲載。するとほかの友人や同僚からも様々なメッセージが送られてきた。
「友達はみんな、ロンドンっ子はこんなことでくじけたりしないと決然としていた。そういう強い気持ちをみんなで共有できる場所があったら最高だと思った」とデネンさんはCNNに話した。
そして事件発生から2時間以内に、www.werenotafraid.comが立ち上がった。サイト冒頭には、「ロンドンでの事件を、私たちは恐れていないと世界に示そう。恐怖のない世界のほうがずっとよいところだと、世界に示そう」と書かれている。
サイト立ち上げから2時間もすると、「ものすごい量の写真やメッセージが送られてきた。全く予想していなかったくらい、次々に新しい人がやってきて写真を送ってきた」とデネンさん。
英国内はもちろん、イタリア、ブラジル、ドイツなど各地から、「We are not afraid」のメッセージを添えた写真が送られてきている。
11日午前10時現在で、送られてきた写真は3500枚以上。掲載されたのは1000枚以上。サイトのアクセス数は25万人に達したという。
ひたすら繰り返されるメッセージは「We are not afraid (私たちは恐れていない)」。デネンさんはそれ以上のことをサイトで言うつもりも、政治的発言を掲載するつもりもないし、社会の特定グループを攻撃する場にしたはならないと話している。
「みんながこのサイトを必要としている間は、サイトは続ける」とデネンさんは話した。