膵島移植:拒絶反応抑制に成功 糖尿病治療に朗報--理研・福岡大、マウスで実験
2005年 09月 28日
重症の糖尿病患者の肝臓に、血糖値を下げるインスリンを分泌する「膵島(すいとう)細胞」を移植する治療で、移植直後の拒絶反応を抑制し移植効率を約4倍に高めることに、理化学研究所と福岡大の研究チームがマウスを使った実験で成功した。ヒトにも応用可能で、膵島移植の治療成績が高まると期待される。27日、米科学誌(電子版)に掲載された。
膵島移植は膵臓移植に比べ患者負担が少ないが、免疫抑制剤を使っても移植後起こる拒絶反応で膵島細胞が壊れるため、1人に2~3人分の膵島細胞が必要だった。
理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克(まさる)センター長と福岡大医学部第1外科の安波洋一・助教授らは、拒絶反応を起こしたマウスでは白血球の一種が増加し、これが作るインターフェロンガンマという物質が膵島細胞を破壊していることを突き止めた。
さらに、インターフェロンガンマの生産には、NKT細胞と呼ばれるリンパ球が関与していることが分かり、NKT細胞の働きを制御することで、従来の4分の1の量の膵島細胞の移植でマウスの糖尿病を治療することに成功した。【西川拓】
毎日新聞 2005年9月28日 東京朝刊
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