ペルー大統領と首脳会談、日本断る フジモリ問題が影響
2005年 11月 17日
2005年11月17日20時40分
ペルーのトレド大統領と小泉首相との首脳会談を、日本政府が断っていたことが17日、わかった。韓国・釜山でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議の機会を利用し、ペルー政府が要請していた。チリで拘束されたフジモリ元大統領をめぐってペルー側とあつれきが生じており、日本政府の判断にも影響を与えたものとみられる。
首相は同日、記者団に対して「時間がない」と断った理由を説明した。
日本側がフジモリ氏に接見したことで、ペルー政府は駐日大使の事実上の召還を決めている。日本政府がペルー政府からのフジモリ氏の引き渡し要求を拒否してきた経緯もある。首脳会談が行われれば、トレド大統領がこうした問題を取り上げることは確実だ。
一方、日本側はフジモリ氏について「邦人として一般の扱い」を強調しており、この問題について特段の話はないとの立場をとっている。
ただ18日のAPECの中には、両首脳の席順が隣り合わせの会議もあるという。外務省幹部は「会議の休憩時間などに話をすることは可能だし、そこまで拒否はしない」と話している。