タミフルのネット輸入“過熱”
2005年 11月 23日
インフルエンザ治療薬タミフル(一般名オセルタミビル)が、インターネットによる個人輸入代行で本来の薬価の10倍近い1箱(10カプセル)3万円もの高額で取引されるケースが出ていることが22日、分かった。
ある輸入代行業者は、タミフル1箱を3万円(送料など別)で販売している。アメリカからの輸入だが、同社社長は「現地業者から300ドル(約3万6000円)を超えたとの連絡が入ったばかり。3万8000円程度にしないと利益が出ない」と言う。
この業者によると、6年前からタミフルの輸入代行をしているが、日本で保険薬として承認された2001年以降、去年まではほとんど注文はなく、8000円で販売していたという。
だが、今月に入って新型インフルエンザに関する報道が増え、国がタミフルの備蓄を強化する計画を発表すると、品薄になるとの憶測からか注文が急に増え始めた。ここ1週間で約20箱の注文があったという。
別の業者では2万5000円で販売しているが、仕入れができず、約100人が入荷待ちの状況という。
輸入販売元、中外製薬によると、タミフル1カプセルの薬価は363・7円。1日2回服用で通常は5日分処方されるため10カプセルで3637円になるが、保険が適用されるため、薬剤の自己負担は3割負担で約1100円。診察費などが加わるが、1回の受診で自己負担はせいぜい3000円程度。
同社広報IR部では「今冬用に1200万人分を出荷する予定だ。医師の処方薬であり、流行しても十分な量が確保されるので、個人輸入はしないでほしい」と話す。
インフルエンザに詳しい聖マリアンナ医大横浜市西部病院の加藤達夫院長(小児科)は「何万円もかけてインフルエンザになってしまった後の心配をするよりも、自費で5000円程度の予防接種を受けるほうがはるかに安上がりで意味が大きい」と話している。
(2005年11月23日 読売新聞)
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