「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

信用取引の投げで連鎖安、東証システム問題も加わり予断許さず

ロイター


2006年 01月 18日 水曜日 13:56 JST

[東京 18日 ロイター] 東京株式市場は日経平均が前日比700円を超す大幅続落となった。きのうの高値から、わずか2日間で1000円超の下落となった背景には、“ライブドアショック”を引き金にIT関連株が急落、それが信用取引で買った投資家の投げを誘い、連鎖的な下げを引き起こしたことがある。さらに東証のシステム問題も不透明となってきたことから、海外勢の一部には、「日本売り」に傾く動きも出始めており、予断を許さない情勢になってきた。


 東京株式市場は全面安商状。ライブドア<4753.T>問題の行方が引き続き気にされるほか、ヒューザー小嶋社長の証言で安倍官房長官の名前が出た点、米半導体大手インテルが17日発表した第4・四半期決算が市場予想を下回ったことなど悪材料が重なり、朝方から幅広く売られる展開になった。

 加えて、後場に入り、東証が注文・約定件数が増加でシステムの処理可能件数を超える可能性が出てきたため、株式の全銘柄について取引停止する緊急措置を実施することもあると発表したことも、下げ幅を拡大させる要因となった。


 <信用取引の投げが活発化、下げを増幅>

 こうした中、下げのスピードを加速させた背景に、信用取引で買い建てた玉の投げが活発化したことが挙げられている。東京証券取引所がまとめた1月13日申し込み現在の3市場信用取引現在高(概算)によると、金額ベースで買いが5兆7662億4400万円(同3120億7100万円増)と最近のピーク水準を更新中とあって、「株価的に伸び切った銘柄が多かったため、いつ需給面で整理が起きても不思議ではなかった」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)という。

 ライブドアだけでなく、個人投資家の人気が高いソフトバンク<9984.T>をはじめ、最近の相場で信用買い残を積み上げた銘柄を中心に、ここ一両日で見切り売りが目立った。

 市場では「追い証がかかっているので、投げざるを得ない状況。品薄の株は少しの株で下げがきつくなる」(東洋証券・ディーリング部の児玉克彦氏)との声もあるなど、株価急落─追い証の発生─投げ売り─さらなる下落──といった連鎖安の構図が浮かび上がっている。


 <東証システムのぜい弱さ、日本売りの動きも>

 さらに、追い討ちをかけたのが、約定件数が400万株を超えた場合に株式全銘柄の取引を停止するとの東証の発表だ。大和証券SMBC・エクイティ企画部部長の高橋和宏氏は「東証の発表をきっかけとし、売り急ぎの展開になっている。外為市場でも円売りが膨らみ、日本売りの様相だ」と指摘する。

 ある外資系証券の関係者は「小泉改革を買い材料に日本株を買ってきた欧米勢は、投げてくる可能性がある」と話す。ある邦銀関係者は「株価の下げ止まりが期待できないと、景気のモメンタムに影響が出てきて、金融政策にもこれまでと違った展開が出てくる可能性がある」と影響の大きさを懸念する。


 <マネックス・ショックの余震も継続>

 一部の証券会社が17日にライブドアの株券について、信用取引の担保掛目をゼロとする措置を実施したことも、影響が継続している。マネックス・ビーンズ・ホールディングス<8698.T>傘下のマネックス証券は、ライブドア<4753.T>および同社と関連のあるライブドアマーケティング<4759.T>、ライブドアオート<7602.T>、ターボリナックス<3777.OJ>、ダイナシティ<8901.Q>の計5銘柄の代用有価証券掛目をゼロに引き下げたが、17日の後場に下げが激しさを増したのは、これが要因との見方が出ている。

 17日の朝方は“ライブドア・ショック”だが、17日後場からの下げを“マネックス・ショック”と呼ぶ関係者も少なくない。

 同グループ5銘柄を担保に信用取引を行っている投資家は、18日以降、担保価値に見合う現金を差し入れるか、建玉の整理を迫られることになる。

 市場では、この措置がマネックス1社であれば影響は限定されるが、広がった場合は需給面での大きな懸念要因になるとみられ、それを見越した売りも出ているという。

 この措置で最も影響を受けたのがソフトバンクだ。ある中堅証券の影響担当者は、「ソフトバンクを買うために、ライブドアの株券を担保にした投資家がいたようだ。また、ソフトバンクを担保にソフトバンクを買う信用取引の『二階建て』を行う投資家も多いと推定される」としたうえで、「ソフトバンク自体も担保に利用されれば、担保価値の下落で他の銘柄の投げ売りを呼ぶことも考えられ、ライブドア問題を引き金に需給が完全に崩れた」とコメントしていた。

 もっとも、今回の急落に関して市場では、「ファンダメンタルズが変化したわけではなく、過去の相場がそうだったように、投げが一巡した後は、鋭角的な切り返しを演じる可能性もある」(エース証券・専務の子幡建二氏)とみる向きが多い。しかし、東証のシステム問題が加わり、より地合いが悪化しただけに、相場は予断を許さない状況が続きそうだ。

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by miya-neta | 2006-01-18 13:56 | 経 済