不法出入国対策にIC旅券 あすから申請受け付け
2006年 03月 18日
偽造や成り済ましなどパスポートの不正使用を防ぐため、氏名や旅券番号、顔写真などのデータを記録した集積回路(IC)チップを埋め込んだ「IC旅券」の申請受け付けが20日から、宮城県庁の県パスポートセンターなどで始まる。偽造対策としての全国一斉の措置。
ICチップは氏名、国籍、生年月日、旅券番号と顔写真データを記録し、パスポートの冊子中央に挟み込んだプラスチックカードに埋め込まれる。
法務省は今年10月以降、空港の出入国審査のブースに専用の読み取り機を設置。ICチップ内の情報を読みとって、提示した人と照合する。
仙台入国管理局によると、同局管内の空港の出入国審査で見つかったパスポートの偽造は、2002年から4年間で45件。身分事項ページの偽造や顔写真の張り替えなどがほとんどだった。
同局は「IC旅券が広く普及すれば、不正使用の取り締まりへの効果が期待できる」と話す。
申請方法に変更はないが、発給手数料にICチップの費用が1000円上乗せされ、10年旅券は1万6000円、5年旅券は1万1000円となる。
IC旅券が導入されても、有効期限内のパスポートは利用できるが、希望者は発給手数料を支払えば、IC旅券への書き換えができる。
2006年03月18日土曜日