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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

「和泉宗家」が所得隠し、5年で1億5千万円 国税指摘

asahi.com:社会


2006年06月27日06時25分

 狂言師で俳優の和泉元彌氏らによる和泉流狂言の公演開催や運営管理をしている株式会社「和泉宗家」(東京都板橋区)が東京国税局の税務調査を受け、04年3月期までの5年間で約1億5000万円の所得隠しを指摘されたことがわかった。正規の口座とは別の口座を振込先にするなどして、公演活動などの収入を除外していたという。申告漏れの総額は2億数千万円にのぼり、追徴税額は重加算税などを含め1億円を超えるとされる。同社は不正経理を否定しており、課税処分を不服として異議申し立てをしている模様だ。

 元彌氏は01年にNHK大河ドラマの「北条時宗」で主役を演じ、05年にはプロレスに参戦するなど、狂言の舞台を超えて活躍している。姉の淳子さんは日本初の女性狂言師として知られ、もう1人の姉も人間国宝の祖父三宅藤九郎氏(故人)の名前を継いでいる。和泉宗家は、元彌氏の母・節子さんが代表取締役を務め、元彌氏と藤九郎さんが取締役、淳子さんが監査役に就いている。

 関係者によると、同社は国内各地の能楽堂や文化会館などで狂言の公演を行い、興行主から公演料を受け取ったり、テレビの出演料を得たりしている。この一部について、同社は正規の口座と異なる簿外口座を振込先に指定し、受け取った収入を税務申告から除外するなどしていた。

 国税局は、こうした手口が隠蔽(いんぺい)による意図的な所得隠しにあたると認定し、重加算税の対象としたとみられる。

 このほか、同社が計上した経費についても、事業を進めるための支出かどうかが明確でないものが含まれていると指摘され、経費と認められなかった模様だ。

 民間の信用調査会社などによると、同社は86年、和泉流19世宗家の故和泉元秀氏が設立し、初代代表に就任。元秀氏が死去した95年に節子夫人が代表になった。

◇「不正経理ない」

 朝日新聞の取材に対し、和泉宗家は「税務調査を受けたことは事実だが、一切不正な経理処理はしていない。それについては税務当局に理解してもらうべく説明している最中であり、詳細についてはコメントできない」としている。

    ◇

 〈キーワード:和泉流宗家〉 和泉流は大蔵流などと並ぶ狂言の流派で、560年余の伝統があるとされる。19世宗家の故和泉元秀氏が死去した後、元彌氏が20世宗家を名乗っている。しかし、和泉流関係者からは異論が出た。また、社団法人能楽協会は「公演の遅刻、早退を繰り返した」として02年、元彌氏に退会命令を出した。元彌氏は処分の無効などを求めて訴訟を起こしたが、最高裁は今月9日、元彌氏の上告を棄却。請求を棄却した一、二審判決が確定した。
by miya-neta | 2006-06-27 11:04 | 芸 能