人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

“迷惑駐車減ったけど・・・”大阪府、痛しかゆし 違反金を予算計上15億円不足ペース

産経関西


“迷惑駐車減ったけど・・・”大阪府、痛しかゆし 違反金を予算計上15億円不足ペース
 取り締まりが厳しくなる、とドライバーらを震え上がらせた駐車違反取り締まりの一部民間委託開始から、7月1日で1カ月。大阪府下の取り締まり件数は想定の半分にまで激減し、反則金を納めないドライバーの代わりに車の所有者に課される「放置違反金」も、大阪府の試算(収入)約43億円を大きく下回る約28億円にとどまる見込みになることが分かった。迷惑駐車一掃を目指す「悲願」は達成された形だが、一般会計予算にまで計上し、わずかでも財政難の助けに-と「皮算用」していた大阪府にとっては痛しかゆしの結果となった。
 放置違反金は「逃げ得」への対抗策として新設。新制度では、10分足らずの違法駐車も即摘発対象にしたため、府警は年間の取り締まり件数を従来の約3倍にあたる約80万件と試算。うち7割にあたる約56万件(1日当たり約1500件)が放置違反金を納付する、と予測していた。

 府は府警の試算をさらに少なく見積もったうえで、納付が本格化する今年7月から来年3月までの9カ月分の放置違反金を約43億円と算出。今年度の一般会計予算に諸収入として計上していた。

 ところが、6月1~20日の20日間で警察官と民間の駐車監視員が実際に取り締まった件数は2万326件で、1日平均1000件強。府警の試算と同様に7割の1日約700件が放置違反金を納付するとしても、このペースでは、見込みより約15億円も少ない約28億円しか収入がないという。

 一方、支出にあたるのは、取り締まりを行う民間業者への委託費用を「違法駐車対策推進費」で、府は約19億円を計上。このままのペースで取り締まりが続いても、差し引き約9億円の黒字は維持される計算だ。

 放置違反金は従来の反則金と異なり、国庫ではなく各都道府県の収入となるうえ、使途に制約はない。大阪府の場合、違法駐車対策推進費を差し引いた収入を「広く薄く事業全般に使う」つもりにしており、「まだ始まったばかりで分からないが、見込みより10億円単位で少なくなると苦しい」(府財政課)状態だ。

 委託を受けた民間業者の取り締まりに「ノルマ」はない。しかし、6月1日からの20日間で活動した延べ4404人に対し、取り締まり件数は5195件で、1人当たりで1日約1・2件。ある民間業者は「『もっと件数を増やせ』といわれた監視員もいる」と実情を明かす。

 府警は現状について「違法駐車そのものが新制度の周知徹底で格段に減ったため」と分析し、「取り締まり件数を伸ばすことを目的に活動はしていない」としている。

■駐車監視員制度 警察の委託を受けた民間法人の駐車監視員が放置駐車違反の車両を確認する制度。6月1日の施行時には全国の警察270署が導入した。約1600人の駐車監視員が、活動場所や時間を定めたガイドラインに沿ってパトロールする。新制度に合わせ、短時間の放置駐車違反も取り締まりの対象になったほか、ドライバーが出頭しない場合、車の持ち主に放置違反金納付を命じる仕組みもスタートした。

(2006/07/01 10:03)
by miya-neta | 2006-07-01 10:03 | 経 済