アラビア半島で発見の隕石、月裏側の石と初めて確認
2006年 07月 28日
2006年07月28日
01年にアラビア半島で見つかった隕石(いんせき)が、月の裏側の石だったことが、千葉工大、国立極地研究所、米航空宇宙局(NASA)などの共同研究でわかった。月の裏側の石と確認されたのは今回が初めて。これまでわかっている表側の石とは大きく異なる組成で、月の歴史や内部構造を知る新たな手がかりになりそうだ。神戸市で開かれた国際鉱物学連合総会で27日、発表された。
アポロ計画など過去の月面探査で、月の表側は平らな地形が多いのに対し、裏側は起伏の激しい地形で、岩石の成分も上空からの探査で両者に違いがあることはわかっていた。しかし、アポロ宇宙船が持ち帰った石は着陸できた表側の赤道付近だけ。過去に見つかった月の隕石も裏側の石と確認された例はなかった。
今回の隕石はオマーン南部の砂漠で01年に見つかった重さ34グラムのもので、隕石の販売業者が鑑定を求めていた。
月の石ということはマンガンと鉄の鉱物比などから判明。だが、トリウム元素の含有率が表側の石の10分の1以下、鉄の割合も6分の1以下で、表側の石の組成と大きく異なっていた。米国の月探査機が測定した月の裏側の岩石の出す放射線などをもとに推測した岩石の組成とも一致。月の裏側から飛び出した石と結論した。
石の年代も表側の主な石より数億年古い42.3億年前で、約45億年前とされる月の誕生直後とわかった。
月の裏側の石と確認された隕石(幅約2センチ)=国立科学博物館提供
月の裏側で42.3億年前に出来たと考えられる岩石の結晶(左上の白い部分)=武田弘・東京大名誉教授提供
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