タブロイド化するケーブルTV~ジョンベネ殺害容疑者報道で大騒ぎ
2006年 08月 24日
更新2006年08月24日 19:03米国東部時間
コロラド州の少女ジョンベネ・ラムジちゃん(当時6歳)殺害事件の容疑者逮捕をめぐる報道で、ケーブルテレビ(CATV)局による速報重視のタブロイド化が際立っている。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、これまで速報を重視してきた地上波テレビの全米ネットワーク局が分析の度合いを高めている一方で、CATVはいわばニューヨーク・タイムズよりデイリー・ニューズ風の、タブロイド型速報態勢を敷いている。
研究・調査機関「優れた報道のためのプロジェクト」(PEJ)のトム・ローゼンスティール氏は、「おもしろいことに、視聴率が上がると評判が下がる」と指摘した上で、「(地上波テレビの)ネットワークはそれを理解しているが、ケーブルは分かっていてもやめられないようだ」と語った。
扇情的で話題性重視の報道で記憶に新しいのは、1994年から95年にかけてのO.J.シンプソン裁判で、主要メディアやタブロイド紙は殺人罪で起訴された有名人(元NFLの大スター)をめぐって激しい報道合戦を展開した。しかし、ジョンベネ事件は、有名人や真に猟奇的な犯行を伴わない田舎町の事件がCATVの重要ニュースとなった初めての例だった。
ローゼンスティール氏は、「過去20年を振り返ると、ケーブルはタブロイド放送との結論を下さざるを得ない」と指摘した。
PEJが今年行ったメディアの現状に関する調査で、ケーブルは「特に昼間は速報を重視するあまり報道に厚みを欠き」、意見屋に成り下がったり、主張を長々とまくし立てるニュース源ばかり登場するという印象を持たれている。
ピュー・リサーチ・センターの調査によると、CATVのニュースを日常的に観ると答えた人の割合は、04年の38%から現在は34%に下がっている。
10年前の事件発生直後、メディアから犯人扱いされたジョンベネちゃんの父親は、ジョン・カー容疑者がタイで逮捕された際、起訴される前から犯人と決めつける報道を繰り返さないようメディアに訴えた。
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