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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

ネット発の運動

Sankei Web 生活・文化 【ネットウオッチング】 (08/24 22:06)


 盆休み、数年ぶりに8月15日の靖国神社に行ってみた。騒然とした独特の雰囲気は相変わらずだったが、相変わらずな中にもいろいろ変化があって、面白い体験だった。
 東京メトロの九段下駅から、大鳥居まで坂を上る。途中、ビラ配りに出くわすのは昔からだが、渡し手はかつてのような旧軍経験者のお年寄りではない。いかにも2006年の現在というべき顔ぶれだった。「大紀元」を片手に中国政府の人権侵害を批判する法輪功、外国人参政権に反対する市民団体など、数年前には想像もつかなかった面々である。

 その中でひときわ異彩を放っていたのが、「報道の在り方を考えるインターネット有志の会」という団体だった。TBSの一連の不祥事を糾弾し、放送免許の剥奪を総務省に陳情するとして、すでに1万人分の署名を集めたという。

 目的の当否や実現可能性はともかく、ネット発の運動をリアルに発展させた現場を目の当たりにしたという意味で、興味深くは思えたが、同時にそうした運動の展開には困難も感じた。

 ビラの作りは手慣れた感じだが、豚のシルエットに禁止マークを重ねた奇妙なロゴが大きく描かれている。TBSがネットの一部で「T豚S」という蔑称(べっしょう)で呼ばれていることに由来するのだろうが、こうした隠語的感覚は、2ちゃんねる用語を日常会話の中で聞くようで、いかにも内輪受けという印象を覚えた。

 参拝者の平均年齢は若くない。ビラを受け取る人の中には、少なからず当惑の表情も見られた。ネットで知り合った人々が実際に会って盛り上がる「オフ会」感覚は、広く一般に呼びかける運動では、ややもすると広がりを阻む障害になる。こうした「2ちゃん発」運動がリアルで数を獲得するまでには、なお高い壁があると感じた。(磨)

【2006/08/24 大阪夕刊から】

(08/24 22:06)
by miya-neta | 2006-08-24 22:06 | メディア