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「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

稚内 母殺害の高1 父親への愛憎交錯

東京新聞


 北海道稚内市の病院臨時職員の女性(46)が自宅で刺殺された事件で、稚内署捜査本部が二十九日殺人の疑いで逮捕した女性の長男で同市内の高校一年の少年(16)は今春、中学卒業を間近に控えた卒業文集に「父親と同じ海上自衛隊に入りたい」と父へのあこがれの気持ちを記していた。ところが、調べに対し、父親を殺害する計画についてもほのめかす供述をしているうえ、「母が父親をかばったので憎くなった」と述べたとされ、捜査本部は、親への思いの変遷など動機の解明を急いでいる。

 調べによると、逮捕された長男は、同じく殺人容疑で逮捕された同市内の別の高校一年の少年(15)に数週間前、母親殺害の成功報酬として現金四十万-五十万円の支払いを約束したものの実際には支払っていなかった。逮捕で受け渡しができなかったとみられる。

 捜査関係者らによると、友人が実行役だったとみられ、捜査本部は計画的犯行の疑いが強いとみている。

 また、捜査本部によると、動機について長男は「離婚した父への不満を漏らすと、母がいつも父親をかばったので憎くなった」と供述。約三年前に両親が離婚し、神奈川県から母親の実家がある稚内市へ引っ越してきていた。長男は、母親を殺害した後、父親も殺すつもりだったとも供述しているという。

 卒業文集では、一時家出し、離婚した父親のいる神奈川県に身を寄せていたことについて「親や周りの人たちにとても心配をかけてしまった」と謝罪。その上で「海上自衛隊に入りみんなの町や人を守れるような人間になりたい」と決意を記していた。

 ■「人気者がなぜ」殺害依頼に驚き

 明るく人気者だった長男が金で母の殺害を依頼したのは、働きながら学校に通っていた中学校の同級生だった。

 二人は稚内市内の同じ中学校を今春卒業。中学校の校長(60)は「長男が家でもめていたという話は聞いていない。正直言ってなぜこんなことになったのか分からない」と話した。

 長男の高校では二十九日朝、校長が全校集会で生徒に事件について説明。同校の教頭(51)は「リーダーシップがあり、何でも一生懸命に取り組むまじめな子だった。(事件は)考えられない」と話した。

 長男は柔道部に所属し、入学以来、遅刻や休んだことはなかったという。同じクラスの女子生徒は「クラスでも人気者で、こんなことをする人には見えなかった。ショックです」とつぶやいた。

 一方、長男の友人が通う高校の校長(56)は「定時制の生徒で昼間はアルバイトをしていたと聞いた。遅刻もせずに頑張っていた。なぜあんな子が…」と戸惑った。
by miya-neta | 2006-08-30 16:54 | 社 会