スペイン皇太子妃妊娠、女帝論議再燃?
2006年 09月 27日
【パリ=島崎雅夫】スペイン王室は25日、レティシア皇太子妃が妊娠し、来年5月に出産の予定だと発表した。
男児が生まれた場合、王位継承権は、昨年10月に生まれた長女のレオノールちゃんに優先することになり、「女帝」論議が再燃しそうだ。
スペイン憲法は女子の王位継承を認めているが、女子が王位に就けるのは男子がいない場合のみ。レオノールちゃんは現在、フェリペ皇太子に次ぎ、第2位の王位継承権を持っているが、弟が生まれた場合は、その王位継承権は弟に移る。
サパテロ社会労働党政権は、男女平等の観点から、現憲法の男子優先規定を改正し、性別に関係なく第一子を王位継承者とするよう改革に取り組んでいる。ただ、憲法改正には上、下院で3分の2以上の賛成を得たうえ、国民投票にかける必要があり、前途は依然、不透明となっている。
(2006年9月27日0時2分 読売新聞)