必修科目の履修不足 「最悪の事態」 動揺広がる 東北
2006年 10月 25日
「最悪の事態だ」「学校はきちんと説明してほしい」。公立高校で必修科目の履修不足が各地で明らかになった東北では、受験を控える生徒や関係者に動揺が広がった。受験生らを混乱させるような事態を、なぜ招いたのか。背景に週休2日制の影響を指摘する声も上がっている。
公立高校の4割近くで問題が発覚した岩手県。盛岡一高理科系の3年男子(17)は「最悪のケースだ」と語気を強めた。不足分を履修し直すことになれば、50分の授業が70回も必要になる。「補修は受験勉強の妨げになり、無駄な時間を過ごすことになる。怒りを感じる。学校には説明を求めたい」と語った。
一関一高の平野清八校長は「受験科目の力を付けさせるのが目的だった」と釈明。理系の3年生に、世界史を履修させていなかった山形西高の松田明教頭も「受験科目に重きを置いた。言い訳になるが、世界史と地理は重複する部分もある」と話した。
関係者の多くが、問題の背景として指摘するのは、2002年度にスタートした公立学校の週5日制の影響だ。休日が増えたことで、カリキュラムをどう消化するかが課題となった。このため、教育関係者の間では、県教委に届けた正規のカリキュラムとは異なる「裏カリ」が常態化してきたという。
山形県教委の黒田聖司教育次長は「授業時数が少ない中で、生徒の進路希望を達成させたいと思ったのではないか」と、現場の判断を推し量る。
河合塾の渡辺嘉昭東北地区本部長は「入試では世界史、日本史、地理のいずれかを選択すればいい場合が多く、指導要領が大学受験の現実に対応していない。文科省が現場の声をくみ取らずに、指導要領を作成した矛盾が吹き出したのではないか」と指摘している。
2006年10月25日水曜日
.jpg)
