記載ミス2割の社保庁「ガーン!知らぬ間に空白期間が」
2006年 10月 27日
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2006年10月27日 掲載
社保庁のデタラメ年金管理がまた発覚した。年金相談の受け付けを強化した8月下旬からの1カ月間で、ナント2万400件超の記録漏れが見つかったのだ。照会した人の実に2割に上る。ただでさえ負担増&給付減が続くのに、記録ミスでもらえる額が少なくなるなんて許せない。
「本当に大丈夫か」と日刊ゲンダイ本紙記者が実際に試してみた。
「いらっしゃいませ」。まるで銀行のような笑顔で迎えてくれた都内の社会保険事務所。大切なのはサービスより中身だ。「年金手帳はないし年金番号も分からない」と告げると、現住所と名前、本人確認のための免許証などがあれば調べられるとのこと。数分で窓口に案内された。職員がこう言う。
「お名前などから基礎年金番号は分かりました。会社に勤められて以来、厚生年金はきちんと納められています。ですが……27歳までの納付記録が見当たりません」
ガーン! 恐れていた「空白期間」があっさりと見つかってしまった。保険料を納付した際の領収書を提出すれば訂正されるというが、10年以上前の領収書なんてもちろんない。落胆していると、「当時、お勤めの企業の在籍記録などから、納付記録をお調べします。結果はご自宅に郵送します」と職員。サービス向上のつもりらしいが、照会を求めなければ“記録漏れ”が放置されていたと思うと、背筋が寒くなった。
「記録漏れが生じやすいのは何度も転職している人や結婚などで姓の変わった人です。名前の読み方が複数ある人も要注意。間違って登録されていると、記録が途切れてしまうのです」(事情通)
記録照会は社保庁のHPからもできるが、少しややこしい。記録ミスで給付額を減らされる前に早めに照会した方がいい。