教育再生会議:高校で社会奉仕活動を必修化、明記の方針
2007年 01月 15日
政府の教育再生会議は14日、今月とりまとめる第1次中間報告に、高校で社会奉仕活動を必修化するよう明記する方針を固めた。安倍晋三首相の自民党総裁選の公約だった。19日に全体会議を開いて決める。学習指導要領に盛り込むかどうかなどの実施への制度作りは、その後さらに議論する。
学校での社会奉仕活動については、森内閣の教育改革国民会議が00年、小中高校で共同生活をしながら行うことなどを提唱した。しかし「憲法が禁じる苦役につながる」との指摘や受け入れ態勢の問題があり、実施は見送られてきた。
ところが、安倍首相は昨年の総裁選で「公の概念が大切」と大学入学の条件にボランティア体験を義務付ける考えを示し、著書「美しい国へ」で「最初は強制でも、若者に機会を与えることに意味がある」と主張。
これをきっかけに社会奉仕活動の導入論が再浮上し、再生会議でも「奉仕の義務化が必要」(池田守男座長代理)などの意見が出て、報告に明記する方向となった。
ただし、具体的に何をするのかは「高校や地域の清掃、校内のトイレ掃除」といった程度の議論しかされていない。既に東京都は07年からの必修化を決めている。
一方、報告には教育委員会や学校を評価する独立行政法人など第三者機関の設置の検討も盛り込む。モデルは英国の教育水準局。サッチャー元首相の教育改革をきっかけに発足した国の機関で、イングランド地方の小中学校すべてを監査し、評定結果を公表している。
昨年発覚した高校の履修単位不足問題で、再生会議で「教育委員会に文部科学省が指導できるようにすべきだ」との意見が出たのがきっかけだ。
このほか、ゆとり教育を見直し公立の小中学校の授業時間数を現在より1割増やすことも明記する。【平元英治、渡辺創】
毎日新聞 2007年1月15日 3時00分
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