人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「二条河原落書」のネタ帳


by miya-neta

タミフル服用後また転落死 国、因果関係見極めへ

健康|生活・健康|Sankei WEB


 仙台市宮城野区のマンションで27日未明、11階に住む市立中学2年の男子生徒(14)が自宅前の外廊下の壁を乗り越え、転落死した。男子生徒は前日夕にインフルエンザの治療薬「タミフル」を服用していた。タミフルをめぐっては服用後に異常な行動を起こして未成年者が死亡するケースが相次いでおり、遺族らは「薬の副作用」と指摘しているが、厚生労働省は因果関係に否定的だ。ただ、異常行動の症例報告数は国際的にみても日本が突出しており、専門家からは因果関係の再検討を促す声もあがっている。

 遺族らでつくる「薬害タミフル脳症被害者の会」(軒端晴彦代表)などによると、岐阜県で平成16年、17歳の少年が自宅から国道に飛び出し交通事故で死亡したケースや、17年に愛知県で14歳少年が、18年には沖縄県で12歳の少年が、それぞれマンションから転落死したケースなどで「副作用」が指摘されている。今月16日にも、愛知県蒲郡市でマンションから中学2年の女子生徒(14)が転落死した。

 厚労省研究班は昨年11月、約2800人を対象にした調査で「タミフル服用の有無によって異常行動などのあらわれ方に差はない」との結果を公表。また、13年2月のタミフル発売以降、厚労省に報告された服用後の患者死亡54例の中には、因果関係が認められるような異常行動のケースはないという。

 しかし、米食品医薬品局(FDA)によると、タミフル服用後の異常行動など精神神経症状は17年8月から18年7月までに計103件の報告があり、9割以上の95件が日本だった。

 日本で異常行動が目立つ理由について、FDAは因果関係を特定しているわけではないが、子供向けの流通量が米国の10倍以上であることや、医師の関心が高い可能性に触れている。

 子供のインフルエンザに詳しい国立病院機構三重病院の神谷斉名誉院長は「インフルエンザに伴う異常行動の例はタミフル登場前にもあったが、これだけ事例が増えてくると、タミフルとの因果関係を再検討すべき時期に来たのではないか」と指摘。「タミフルは有効な治療薬でもあり、処方をやめるべきだとは思わない」とした上で、「医師は処方に当たって保護者に異常行動などのリスクを十分に説明し、服用後は子供の様子を見守るよう助言すべきだ。保護者も、医師に対し安易に薬の処方を求めないよう心掛けてほしい」と話している。

 一方、柳沢伯夫厚生労働相は27日の閣議後会見で、「因果関係が明らかでないと責任ある対応を取ることはできない。専門的な検討はしなければならない」と述べた。

 研究班は現在、「異常行動との因果関係をしっかりと見極めたい」として、服用からの経過時間を明確にした上で、新たに1万人を対象に調査を実施。結果を秋にもまとめる方針だ。

 ■タミフル 成分名はリン酸オセルタミビル。カプセルとドライシロップの2タイプがあり、中外製薬(東京)がスイスの製薬会社から輸入、平成13年2月に販売を開始した。A型、B型インフルエンザウイルスの増殖を抑え、発症から48時間以内に服用すれば高熱が下がり、回復が1日程度早まる効果がある。国や都道府県は新型インフルエンザの発生を想定し備蓄を進めている。

(2007/02/28 03:09)
by miya-neta | 2007-02-28 03:09 | 科学/技術